審査

昇級審査の審査員!厳しい目で見てきました!

昨日は市剣連の昇級審査でした。人員不足なのでこのような私にも声を掛けて頂き、審査員席に座ることに。年に1回だけ割り当てがあるんですけどね。毎回思うのですが、審査するって難しいですよね。

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今回の昇級審査の対象者は小学6年生で2級を取得している人と中学生以上です。小学生に関しては全員が1級合格。素晴らしいです。しかし、残念ながら中学生に関しては該当者殆ど無しという状況でした。男子1名女子1名だったと記憶しています。

厳しいですかね?

いや、数年前と比べると、これでもかなり甘いのではないかと思っています。私は他の審査員よりはほんの少しだけ厳しい目で採点させて頂きました。

それは何故か。昨日の昇級審査について振り返ってみたいと思います。
 

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1級は初段に近い実力が無ければ不合格?

昇級審査に関しては色々な意見があると思います。初段、二段までは奨励段と言われることもありますよね。とある先生は

1級は1級、初段は初段!!
初段と1級は別の基準です!

と仰っていました。しかし、市の審査基準として、初段の審査基準に準ずると書かれているので、1級と初段は近いレベルでなければいけないと考えます。

我々が初段を受けた頃は、1級合格してから6カ月以上の修行期間を経てようやく初段が受けられるという決まりがあったのですが、現在はそういった決まりはありません。つまり、1級に合格すればすぐに初段の審査を受けることができるということですね。

ですから、やはり1級と初段は近いものでなければならないと考えます。そういう考えで、ちょっと厳しい目で見させて頂きました。去年の反省も踏まえて・・・

実は、去年も4月の昇級審査の審査員をさせて頂いたのですが、採点基準を甘くしていたのです。周りの審査員の甘い人に寄り添う感じの基準なので、めちゃくちゃ甘いわけではありません。しかし、その時1級に合格した子が初段の審査に落ちています。一人じゃありません。

落ちた子に関しては、1級の審査で合格させるべきか否か非常に迷った子達です。
 

迷うレベルで合格させるのはやめよう・・・

そう思った瞬間でした。合格させてあげたいとは思います。でも、もう少し真剣に剣道と向き合って貰いたい。そう思っての苦渋の決断ですね。
 

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5人の審査員中3人が合格レベルと認めれば合格ですが・・・

審査の方法は切り返しを1回と短い稽古を2回です。それで全てを判断するのは非常に難しいですよね。私は審査員としてはまだまだ若輩者ですので、全てを見ることができません。

合格ラインは5人の審査員中3人がOKと言えば合格です。殆どの合格者が5人ともOK。3人OKで合格している子は非常に少ないです。しかし、3人OKの子は微妙なライン。勿論私は不合格と判定しました。

惜しいと思われるのが1人がOK、2人がOKという場合ですね。確かに、惜しいレベルではあったことは確かなのですが、私としてはこの場合も不合格判定。

合否判定を取りまとめる時に、1票、2票の場合は多少の審議が入ります。なかなか受審者全てを記憶することは難しいので、自分の判定に自信が無くなってくることもあります。しかし、ここでOKを出すことはしませんでした。

今回の場合、娘がビデオ撮影をしていてくれたので、帰ってからビデオを見たのですが・・・

うん、やっぱり自分の判定基準は間違ってないな!

と確信を持つことができました。
 

2票と3票の差は?

審査終了後に、ある付き添いの方から質問されました。

1級合格したA君と不合格のB君は何が違うのでしょうか?普段の稽古ではA君よりB君の方が良いのですが。

残念ながら、私はA君もB君も両方とも不合格としていますので、大差無いと考えました。

この後、どこが駄目だったということは伝えましたが、A君とB君の違いを聞かれるとわからない(どちらも合格ラインとは思えなかったので)ので、他の審査員に話を振ってしまいました。

A君は3票、B君は2票でした。その差は何でしょうか?

それはちょっとした気迫の差かもしれませんし、〇を付けた審査員が有効打突と判断したのかもしれません。2票と3票の差って非常に難しいですね。だから私は、きちんと説明できないような微妙なラインは全て不合格判定とさせて頂きました。

厳しいですかね?基本的な部分を見ているだけなのですが・・・

もうちょっと甘く見てあげてよ!

という声が聞こえてきそうですが・・・
無理です。

正直に言ってしまえば、1級の審査にそれ程難しいことを要求しているわけではありません。教えられた通りの基本動作がある程度できれば合格できるレベルだと思っています。応じ技を打ちなさいとか、打突の機会を見極めなさいとか、そんな話ではありません。

極端な話、面打ちだけできれば合格できるでしょう。メ~~~ン!振り向いてすぐにメ~~ン!!またすぐに振り向いてメ~~ン!!と、これだけ。

現に、昨日の審査で一般の方(女性)は面のみで合格されました。(写真左)有効打突は少なかったと思いますが、打突部位を捉えていない打突も、きちんと正しい動作で打ち切っておられました。

大事なのはそういう部分だと考えます。これって、誰でもできることですよね。ですから、中学生なら基本稽古を毎日ド真剣にしていれば、3ヶ月くらいで合格できると思いますよ。

正しい動作がわからないのに、見よう見真似では駄目でしょう。大事なことは正しい動作で真剣に取り組むということです。

と、最近疎かになっているなぁ~と反省しながら書いています。

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剣道中毒管理人

剣道錬士七段のしがないサラリーマン。 子供と一緒に稽古をするのが唯一の楽しみです。

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