きみは『未知との遭遇』という映画を知っているか?実はあの映画は『十戒』を元にしたストーリーなんだ。
ぼくは十戒どころか、四戒の中でずっとうごめいている。悩みの無い世界なんて、どこにも無いかもしれない。
ウィルヘルム、どうすればいいんだ。
あの日、きみと一緒に見た『十戒』の映像が忘れられないんだ。
もう、話の内容なんて全て忘れてしまった。でも、海が割れるところだけは何故か鮮明に覚えているんだ。今思えば、CGも使わずにあんな映像が作れるなんて、本当に凄いことだ。
きみも、そう思うだろ?
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知らないことばかりだ、ウィルヘルム・・・
未知との遭遇は、ぼくらの想像を絶するほど、体力と気力を奪うものかもしれない。
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経験不足だ
ぼくの周りには、あんな人は居ないんだ。だから、あの時は半ばパニック状態だったんだ。何が起こっているのかすらわからない状態だった。もちろん、そんなぼくには、対処方法なんてわかるはずもないんだ。
恐らく、きみの周りでも見掛けないタイプだろう。正に未知との遭遇と言ってもいい。この時ばかりは四戒の全てが鳴門海峡の渦潮の如く襲ってきたんだ。
こんなに近い間合いで何もしてこないなんて、有り得ないとは思わないかい?しかも、気が付いたら常にこの間合いなんだ。
ここまで入られた時点で、ぼくの闘いは終わった。
経験不足だったよ、ウィルヘルム・・・
何事にも対応できる力を身に付けなければならない。山越えをする旅人だと思って。もちろん、山がなければ、山を越える必要もないだろう。しかし、現に山を見てしまった以上、それを否定することはできないんだ。
じつは、きみに手紙を書くつもりはなかったんだ。しかし、こんな経験をしてしまった以上、書かざるを得なくなった。
残念ながら、四度目の恥さらしに終わった。これでも前よりは良くなったような気がするのだが、これでは何度絵を描こうと思っても、描く度に恥さらしの失敗で終わってしまう。
ウィルヘルム、これが現実の運命なのだろうか・・・
歓喜の洪水にぼくをひたして、あたりの景色をパラダイスにしてしまう時は訪れるのだろうか。
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