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剣道に励む中学生!捨て身の逆胴は一本になるのか?

中学生の拓君と剣道の稽古の休憩中に話していたのですが・・・

最近逆胴を打つのが流行ってるみたい。

拓(中2)
えっ!?
逆胴なんかなかなか入らないでしょう?

昔は殆どなかったやろなぁ。けど、最近は全日本剣道選手権とかでも打ってる選手も結構増えたし。

拓(中2)
中学生のブロックではあんまり逆胴打ってるヤツ見たことないですけど。

剣道における打突部位は面、小手、胴、突きの4か所です。しかし、実は面と言っても正面、右面、左面がありますし、小手についても中段以外の構えには左小手が有効とされています。

逆胴

そして、胴も右胴と左胴の両方共に打突部位とされているのです。通常は右胴を打ちますが、逆胴(左胴)も有効打突として認められています。

最近ではある程度の認知度が出てきた逆胴ですが、一昔前までは剣道の試合や稽古の時だけでなく、時代劇の殺陣でも逆胴を打つという人は少なかったのではないでしょうか。

今日は、その理由や時代背景も含めて
 
中学生の試合で逆胴は一本になるのか?
 
というテーマでお送りしたいと思います。
 

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逆胴は審判員によって認めて貰えない?

中学生の剣道大会で逆胴が決まるところどころか、逆胴を打つ人自体が少ないという拓君の情報でしたが、実は先日参加した野試合でうちの息子(小学3年生)が見事に逆胴を決めました。

親ばかで申し訳ないですが、まずはこちらの映像をご覧ください。1分10秒くらいのところで見事な逆胴を打っています。

 
実はこの試合の数週間前から出稽古先で逆胴の練習をするようになり、どうもコツを掴んだようです。はっきり言って、逆胴だけなら私よりも上手いですね。
 
さて、逆胴は剣道の試合で有効打突として認められるのか否かと言うと、有効打突として認められます。但し、やはり右胴が基本の胴打ちですので、逆胴を打つ選手自体が少ないのは確かです。

胴

そして、逆胴は小さな剣道大会などではなかなか有効打突として認めて貰えないというのが現状でしょう。

しかし、小学生や中学生の剣道大会なんかでは最近流行り(?)の三所避け(三所隠し)をしている選手に対しての逆胴は多少軽い打ちでも有効となると思われます。
 
では、小学生や中学生の剣道大会で逆胴が有効打突として認められ難いイメージがあるのは何故でしょうか?その理由は下の2点ではないかと考えます。

  • 審判員の見落とし
  • 剣道の歴史により有効打突と認められ難い

 
では、順に見ていきましょう。
 

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逆胴は審判員の見落しが多い?

剣道の審判というのは有効打突の見極めという点においては非常に曖昧で難しいですよね。剣道の審判講習会なんかに行くと、

先生
自分の打てない技は旗を上げにくい。
だから色々な技の稽古をしてください。

と、先生が言っておられるのをよく聞きます。

そうです。小中学生に剣道を指導している指導者の方々は殆ど逆胴を打つ機会がないと思われます。私はできる限り色々な技を使うように努めていますが、そういう指導者は稀ですよね。

つまり、普通は自分のできない技は基本的に子供達にも教えません。そして、自分の使えない技は有効打突の見極めが非常に難しいものです。

結果として、逆胴の有効打突の見極めができないという現状になっているのです。ですから、小学生や中学生の剣道大会ではなかなか逆胴を有効打突と認めて貰えないということになります。認めて貰えないというよりは見落しということになるのかもしれません。
 
 
しかし、それだけではありません。実は剣道において逆胴というのは剣道のルーツを辿れば非常に難しい技であるということがわかります。
 

剣道のルーツから逆胴の難しさを知る

剣道というのは元々は剣術から派生しているものですよね。剣術、つまり日本刀を使用した殺人の技です。その時代に逆胴を打つという考えは恐らく無かったでしょう。

ポイントは日本刀です。

日本刀を使用する時には鞘から刀を抜きますが、その鞘はどこにあるでしょうか?時代劇なんかを見ていると偶に鞘を投げ捨てるようなシーンがありますが、殆どは腰に挿したままではないでしょうか。

侍2

イメージしてください。鞘を左腰に挿してある状態を。

さあ、あなたは今から逆胴を斬ろうとしていますが・・・

拓(中2)
あれっ?
鞘があるから簡単には切れないぞ!!

ということになりますよね。

つまり、鞘のある左胴部分を斬ろうと思うと、右胴を斬るよりも強い力が必要ではないでしょうか。そして、鞘ごとぶった切るくらいの強い気力も必要となります。日本剣道形の一本目の柄もろともに打ち下す気構えと同じですね。

ですから、単に胴に当たった程度の打突では有効打突として認め難いというイメージです。引き胴もなかなか有効打突として認め難いというイメージがありますが、逆胴は引き胴以上に難しい技ではないかと考えます。
 
では、折角の機会なので逆胴の打ち方について見ていきましょう。
 

逆胴の打ち方

逆胴の打ち方には大きく分けると次の二通りがあると思います。

  1. 一足一刀の間合いから前に出て打つ
  2. 鍔迫り合いから引いて打つ

 
上に掲載した動画では引いて打っていますね。もっと良い動画(例えば山本真理子選手なんか)がありましたので、興味のある方はYouTubeで検索してみてください。

技の難易度という点に着目すると、引いて打つ逆胴の方が簡単かと思いますが、打ちが弱くなると有効打突とは認めにくいので注意しましょう。

また、前に出ながら打つ場合についてはなかなか良い動画が見つからなかったのですが、こちらの梅ヶ谷選手の動画をご覧ください。

 
面打ちに対して抜き胴のような形で逆胴を打っていますね。これはタイミングとしては打ちやすいのですが、非常に難易度が高いと思われます。

動画では打ってから体を右側に捌いていますね。梅ヶ谷選手くらいのスピードがあれば一本となるでしょうが、我々のようなオジサンではなかなかこうはいきません。

何故なら、相手が面を打ってくるということは間合いも近くなるので、実は右手首の関節が柔らかくなければ難しいのです。ですから、逆胴を打つ場合は攻めから相手の手元を浮かせて打つのが良いでしょう。

私の知り合いのA先生が

A先生
ナイキのマークを描くように!

と言っていました。自分から見た場合、右上から左下に打ち、

  • そのまま左下に抜く
  • 当たった瞬間に左上に引き上げる

 
という方法があります。どちらでも良いと思いますが、逆胴を打つポイントとしては思い切って打つ捨て身の技であるということを忘れないようにすることですね。
 

まとめ

今日は中学生の剣道大会では逆胴を打つ選手が少ないと聞いたので、逆胴について考えてみましたがいかがでしたか?

それでは、もう一度記事をおさらいしてみましょう。
 
中学生の剣道大会でも逆胴は有効打突として認められます。しかし、特に地方大会などでは審判員のレベルによって旗が上がり難いでしょう。それは、審判員としても自分ができない技は有効打突の見極めが難しいからです。

また、剣道のルーツから考えてみても、刀での斬り合いを想定した場合、左側には鞘があるので、鞘ごとぶった斬るくらいの打ちでなければなかなか一本としては認められません。

逆胴を打つ時は捨て身で思い切って打つ!!

この点に注意して稽古に励みましょう。
 
胴
 
ところで、逆胴ばかり打つ初心者の子供を見たことはありませんか?実は初心者にとっては逆胴の方が得意なようです。野球と同じ感覚なのでしょうか。

逆胴に苦手意識を持つ前に右胴も逆胴も両方打てるように稽古するのが良いのかもしれませんね。

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 - 剣道の応用技

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