稽古前の出来事でした。
どういう意味?
動かない心?
とは言ったものの、文字通りに意味を考えるとやはりゆうちゃんの言うように動かない心という意味で正解のように思えます。もしかして私の言ってることって勘違いなのかな?ということもあり、ちょっと調べてみることにしました。
というわけで、今日は
「不動心」の本当の意味を知って剣道に活かそう!
というテーマを取り上げてみたいと思います。
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不動心は動かない心ではありません
剣道で使用する手拭いには剣道の心構えが書かれているものが多いです。そして、面を着ける前にはその文字を一度読んで、手拭いに書かれた教えを心に刻んで稽古に取り組むというのが良いでしょう。
私の場合は稽古や試合の時の気分で使用する手拭いを選んでいます。稽古の時には「守破離」、試合の時には「平常心」などの手拭いを使用することが多いですね。
手拭いについては以前に書いたこちらの記事も参考にしてください。
>>剣道で使う手ぬぐい! サイズはどんなものでもOK?
ところで、「不動心」と書かれた手拭いを見たことが無いと言う方はこちらの動画をご覧ください。
普通の手拭いですよね。しかも、白地のシンプルな手拭いです。白地なので昇段審査の時に使用して心を落ち着かせるのも良いのではないでしょうか。
さて、「不動心」という言葉の意味を調べると『真言宗の不動明王が軍神として描かれている』と書かれていました。どうやら、不動明王というのは格闘技の守護神なんだそうです。怖そうな顔をしているのですが、なかなかの気概のある人(?)のようですね。
そして、Wikipediaによると『不動心とは何事にも動じない精神』と書かれています。勘違いし易いのですが、動かない心ではなく動じない精神なのです。ちょっと解り難いですね。
とても解り易いのが沢庵和尚が書いたとされる「不動智神妙録」です。どのようなことが書かれているのか次の章で見てみましょう。
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不動智という考え
沢庵和尚が書いたとされる「不動智神妙録」は書物として残されていないそうですが、記録は残されているようです。その中で不動智ということについて書かれています。
向ふへも左へも右へも、十方八方へ心は動き度きやうに動きながら、卒度も止まらぬ心を不動智と申し候
つまり、
- 心が一つの物事に捉われれば体が不自由となる
- 迷えばわずかながらでも心身が止まる
ということなのです。不動智とは動かないことではなく、一つの物事に捉われず、常に心が動き続けていることだったのです。そして、不動心と不動智は同じ意味。
剣道に置き換えて考えてみましょう。
剣道で言うところの不動心とは
剣道において、一つの物事に捉われることが良くないというのはとても良くわかる話ですね。例えば、
なんて考える時ってありますよね?私だけ?そんな時は相手が面を打ってくることだけ、自分が小手を打つことだけを考えてしまいます。つまり、一つの物事に捉われている状態ですね。
しかし、これは非常に良くないですよね。相手は面が得意なら、小手に対応する技も得意である可能性もありますし、他の技を仕掛けられた時には対応ができないことになります。
つまり、AにもBにもCにも対応できる心構え、それが不動心。一つのことに捉われず、常に心を柔軟にしておくことで、相手の動きに即座に対応できることこそが不動心なのです。
まとめ
今日は不動心という言葉の意味について調べてみました。剣道に限らず、不動心という心構えは世の中の全ての事に通じることではないでしょうか。
つまり、世の中は常に変化し続けています。しかし、一つだけ変わらないことがありますね。それは、『世の中は変わる』ということです。その変化し続けることに柔軟に対応できるようにする心構えが不動心ということになります。
つまり、目の前で起こる変化に対して、常に対応できなければならないということですね。
不動心というのは決して動かない心という意味ではなく、一つの物事に捉われない心であるということです。間違い易いので気を付けましょう。
剣道における不動心とは、相手の動きに心が捉われることなく素早く対応することが重要です。そうすれば、相手が何かしらの動きを示した時にも相手よりも先に打ち込むことができるということになりますね。
言うは易し行うは難しという感じですが、そういう心構えが大切ということです。
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