学生時代に空手をしている友達K君に言われました。
この漫画に書いてあるけど。
空手バカ一代?
どういう意味やろね?
オレ、やっと初段取ったのに、全然勝てないのかと思って。
六段なんて想像もつかんわ。
っていうか、一生追いつけんやろ。
剣道三倍段という言葉は時々耳にしますよね。どうやら、一般的に広まったのは「空手バカ一代」という漫画が始まりのようです。最近では「めだかボックス」という漫画(アニメ)でも使われたようで、若い人の間でも知られているようです。
「空手バカ一代」は空手を嗜む者だけではなく、何故かクラスの殆どの男子が読んでいたという人気作品でした。ちなみに、私は絵が生理的に受け付けなかったので読みませんでした。今となっては、読んでおけばよかったと少しだけ後悔しています。
というわけで、今日は
「剣道三倍段」の意味を考えよう!
というテーマを取り上げてみたいと思います。これが本当なら、剣道三段くらいになれば世の中で最強ということになってしまいますよね。本当なのでしょうか?
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剣道三倍段の本当の意味!剣道が強いという認識は間違い?
剣道三倍段とは言え、世の中には剣道が勝てない相手がいるようです。こちらの動画をご覧ください。グラフィックが凄いです。
どうでしたか。驚きましたね、剣道は将棋には勝てないらしいです。確かに将棋の駒は使い方を間違えたら危険ですので注意しましょう。とは言え、将棋を嗜む人が見たら許せない動画かもしれませんね。
冗談はさておき、剣道三倍段という言葉は空手バカ一代という漫画の中で使われた言葉ですが、その意味としては空手や柔道などの素手で闘う武道に対して、剣道家が真剣を使った時の強さを比較したものでした。
つまり、
剣道二段 = 空手・柔道六段
剣道三段 = 空手・柔道九段
ということになります。但し、剣道と言っても竹刀ではなく刀を使用した場合です。
ところが、調べてみると元々は槍術と剣術を比較する為の言葉だったようです。しかも、槍の方が強く、剣術が槍術を相手に闘うには槍術の3倍の技量が必要という意味だったのです。
これは衝撃的ですよね。これが事実なら、一般的に使用されている「剣道三倍段」という言葉の意味が根本的に間違いだったということになります。どちらが正しいのでしょうか。
では、まずは槍について考えてみましょう。
槍の方が強い。何となくそんな気がしますよね。でも、現代社会において槍は生き残っていません。どうしてでしょうか。
実は槍は江戸時代に幕府の命令により禁止されたのです。すると、槍を持つことを禁止された武士は刀を持つようになり、それに伴い剣術道場も広く発展していったということ。ですから、現在では槍自体も見ませんし、武道としては存在しないようです。
槍という武器は非常に安価で作ることができ、しかも大した技術が無くても操作できるということで大変重宝された武器だったのですが、上記のような理由で無くなってしまいました。
しかし、その代りに薙刀が復活することになりました。
薙刀は形は槍と似ていますが、突くことよりも斬ることを目的としていますので、槍より難しいとされています。しかし、長さ、間合いなどは似ているので、ちょっと無理矢理ですが薙刀対剣道ということで考えてみましょう。
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薙刀の間合いは自由自在?
剣道対薙刀の異種格闘技戦をご覧になったことがあるでしょうか?ネット関係の稽古会に参加すると、時々薙刀の方が参加されているので、目の前で見ることもできますが、ここでは動画で見てみたいと思います。
動画を見ると、薙刀の選手達は少し未熟な印象を受けませんか?恐らく高校の部活動で薙刀を始めたものと推測されます。(違っていたらごめんなさい)
しかし、試合内容はどうでしょうか。剣道の選手に対して薙刀の選手達の方が有利な試合展開ですよね。しかも、剣道の選手の方が段位は上です。
剣道の選手は薙刀に慣れていないということもありますが、それは薙刀の選手にとっても同じ状況ですよね。では何故薙刀の方が有利な試合運びになっているのでしょうか?主な理由は以下の2点でしょう。
- 脛(すね)が有効
- 間合いが自由自在
特に注目すべきは間合いの取り方です。遠い間合いでは剣道の選手ががいくら頑張ったところで打突部位に届きません。薙刀の方が圧倒的に有利ですね。
そう考えながら見ていると、意外とそうでもなさそうです。近い間合いでも薙刀の選手は器用に体の向きを入れ替えたりして打突してきますよね。
つまり、薙刀は遠い間合いも近い間合いも強いということになります。そして、上記のような状況を考慮すると、
薙刀二段 = 剣道六段
と言われても納得ができますよね。一度薙刀の選手と稽古してみたいですね。実際に対峙するとどんな感じなのでしょうか。
では、次に一般的に使用されている空手・柔道に対してはどうなのかということについて考えてみましょう。
空手・柔道に対して剣道は三倍強い?
薙刀は武器使用という点では剣道と良く似た状況なので比較対象として捉えやすいですが、空手・柔道は非常に解り辛いですよね。
実際に闘ってみればわかるかもしれませんが、それはちょっと難しいので、予想するしかありません。そして、この手の議論はかなり行われているようで、ネットで検索すれば色々な方の意見を知ることができます。そして、多くの人の結論として、
または
剣道 > 柔道 > 空手
という意見が多いようです。その理由をまとめると以下の通り。
- 剣道の間合いに入れない
- 剣道は遠い間合いから打って逃げれば良い
- 竹刀なら空手・柔道に分がある
- 木刀・真剣なら剣道が有利
やはり間合いが遠いというのが有利と思われる理由です。そして、もし柔道や空手の間合いに入られたとしても柄での攻撃も有り得るのではないかという意見もありました。それはどうなのでしょうか・・・
しかし、竹刀では素手で受けられてしまう可能性があり、そうなると剣道が不利になってしまいますよね。ですから、木刀や真剣での闘いということが大前提でしょう。
つまり、剣道は柔道・空手が同じ段位だとすれば三倍の実力があるか否かはわかりませんが、竹刀ではなく木刀や真剣を持つことで戦闘レベルは劇的に向上するということが言えます。
但し、剣道初段や二段の人が真剣を扱えるか否かと問われると、扱えないのではないかと考えますが・・・
まとめ
今日は剣道三倍段ということについて、本当の意味を考えてみました。もう一度記事を振り返ってみたいと思います。
一般的に使用されている「剣道三倍段」という言葉の意味は
「剣道の初段の人が真剣を持って闘った場合、空手・柔道の三段の人と同程度の実力である」
という意味ですが、本当の意味はそうではなかったようです。元々は剣道三倍段ではなく、剣術三倍段という言葉だったようで、
「槍術に対して剣術で対抗するには3倍の実力で互角になる」
という意味だったのです。しかしながら、剣道をしている人が真剣を持った場合には空手・柔道の三倍の実力と同程度という考え方もあながち間違いではなさそうです。
結論として、
ということになるのではないでしょうか。個人的な意見ですが、薙刀が最強ではないかと考えます。
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