先日、M宅先生から剣道の稽古で面打ちをする時に跳ね足になるという相談がありました。そして、そのことについてメールが届いたのですが・・・
とある女子学生との会話の中に跳ね足のヒントが隠されていたようです。多少脚色有りで引用してみました。(笑)
やはり速く打つには上半身が突っ込む形になるってことやね?
と、話が違う方向へ行ってしまったようです。
ここで重要なのは、面を速く打とうとするあまり、上半身から突っ込む(前傾姿勢)になることを教え込まれたということですね。果たしてこれって正しいのでしょうか?
それが跳ね足の根本的な原因であるか否かはわかりませんが、その点も踏まえて今日は跳ね足という問題について考えてみたいと思います。
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跳ね足って何だ?
実は、最近うちの息子も跳ね足気味なんですね。ですから何とかして直さなければと思っているのですが、
って話になりますよね。
跳ね足というのはこういう足のことです。
わかりました?
面を打つ時に左足を引き付けずに跳ねている人を見たことがありませんか?小中学生に多いのですが、意外と大人の剣道愛好家にも居られます。そして、私も時々出ちゃいます。これ、内緒ですが。
私の場合は、何故か近い間合いから速く打とうとすると跳ね足になることが多いのですが、一般的には逆かもしれません。M宅先生も言っておられたように、遠くから速く打とうとすると前傾姿勢になり、左足が跳ねるという人が多いでしょう。
実は跳ね足は非常に非効率なのです。
左足で蹴っているつもりが、その力はスッポ抜け状態となってしまいます。つまり、左足の力を上手く体に伝えることができません。その結果として、遠くへは跳べないということになりますね。
遠くから速く打とうとしているのですが、実は遠くへは跳べない足の使い方だったという残念な結果なのです。これはいけません。
というわけで、先生方は
という風に指導をされるわけですね。私が中学の時に、先生に
と教えられました。跳ね足になるとどうしても腰で打つことができません。これは何としてでも直さなければ・・・
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跳ね足を直すにはどうすればいいの?
でも、跳ね足を直そうと思ってもなかなか難しいですよね。
現象を見る限り、
- 前傾姿勢になる
- 顎が上がる
- 跳ね足になる
という感じですね。原因はどう考えても左足の蹴り。しかし、以前社会体育指導員養成講座を受けた時に、範士の先生から
という意外な言葉がありました。
上記の現象で考えると、【2】の顎が上がるという部分ですね。目付けを意識することで顎は上がらなくなります。そして、顎を上げないようにするには、左足の蹴りが正しくなければいけないという逆の発想だったのです。
卵が先か、鶏が先かっていう話にも似ている気がしますが、範士の先生が仰っているので信じましょう。しかし、Yahoo知恵袋なんかを見ていると、また違う方法が書かれていました。
左足で正しく蹴れば跳ね足は直る?
跳ね足を直す方法として、目付けを意識するということを教えて頂きました。そして、目付を意識する意外にも意識するポイントとしては、左足の蹴りです。
まずはスローモーションの面打ち動画を見てみましょう。
右足が床の少し上を這うようにして前に移動しているのがわかると思います。ここがポイントです。踏み込み足は右足を必要以上に上げるのではなく、床の上すれすれを滑らすようにスライドさせるのが理想的ですね。
つまり、この時は左足の蹴りの力がそのまま体を前に押し出しているということになります。非常に効率的ですね。左足の力がスッポ抜けになることはありません。
そして、重要なのはスタートダッシュ。実はちょっとフライング気味のイメージです。
どういうことかと言うと、左足を蹴る時には右足を少し浮かせ気味くらいのイメージです。そして、この時に前傾姿勢にならずに腰から前に出るようにするととても良いでしょう。
まとめ
今日は跳ね足という、非常に難しい問題について考えてみました。もう一度おさらいしてみましょう。
跳ね足を直すポイントとしては、次の2点です。
- 目付けを意識する
- 左足を蹴る時には右足を滑らすようにスライドさせる
上記の2点を意識して反復練習してみましょう。他にも、右足の踏み込みを強くして右足の膝を素早く伸ばすというのも意識すると良いかもしれません。
速い面打ちを打ちたい気持ちは非常によくわかります。しかし、前傾姿勢になるような打ち方をしていては、剣道試合・審判規則第12条の『適正な姿勢』という部分が満たされないので有効打突にはなり難いでしょう。
そう考えると、やはり基本に忠実な足さばきで打突をした方が効率的で、有効打突にもなり易いでしょう。そして、効率的ということは速い打突にも繋がると思います。
追記
跳ね足の直し方ということで、違う角度から考えた記事を書きましたので、是非読んでみてください。
踏み込み動作や足さばきについてはこちらの記事も併せて読んでみてください。
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