もっと色んな技教えてください。試合で使ってみたいから。
たまたま時間があったので、基本稽古の時にいつもの基本稽古に加えて色んな技を組み合わせてみました。剣道の技の種類は基本的には下に挙げる4種類しかありません。
- 面
- 小手
- 胴
- 突き
しかし、そこに至るまでの過程を考えると、無限の方法があるということになります。技の種類というよりは、攻め方の種類ということになりそうですが・・・
というわけで、今日は
剣道ではどのような技の種類があるの?
というテーマを取り上げてみたいと思います。これを機に、あなたの使える技を頭の中で一度整理してみてはいかがでしょうか。
SPONSORED LINK
技の種類は組み合わせ次第!
剣道の技の種類と考えた時、木刀による基本技稽古法にその技が集約されているように思えました。(詳細はこちらの記事をご覧ください⇒木刀による基本技稽古法)
基本技稽古法では一本打ちの技、二・三段打ちの技から始まり、払い技、そして応じ技へという流れになっていきます。つまり、剣道の技の種類はこれらの組み合わせが殆どということになります。
それぞれを分類分けすると以下の5つではないでしょうか。
- 仕掛け技
- 連続技
- 払い技、すり上げ技、巻き技
- 応じ技
- 引き技
巻き技なんかあんまり使わないですよね。(私は結構使いますが)でも、ちょっと使えると面白いので、是非挑戦してみてください。こちらの動画なんかは凄く有名ですが、ご存知ですか?
残念ながら、こちらの動画では相手の竹刀を巻いて終わっていますが、本来ならそこから技を出すべきですよね。小学生で巻き技使えるようになったら面白いと思いませんか?
話が逸れましたので元に戻して、剣道で色々な技の種類が使えるということは、それだけ攻め方のバリエーションが増えるということに繋がります。それでは、それぞれの技の使い方などを一緒に見ていきましょう。
SPONSORED LINK
仕掛け技
仕掛け技と言うとちょっとわかりにくいですが、基本技稽古法の一本打ちの技をイメージすると良いでしょう。自分から仕掛けて技を打つというものですね。
重要なのは、相手を待たずに自分から攻め入るということです。真ん中をぐっと攻めることで、攻めが効いていれば相手の竹刀がわずかに動くことがあります。その動いた瞬間を狙うのが本来の仕掛け技です。
試合で剣先を開いて
なんて場面はありませんよね。ですから、自分から攻め入ってその状況を作る必要があります。
- 相手の剣先が下がった→面
- 相手の剣先が上がった→小手
という流れですね。仕掛け技を打つには、「先」を取らなければ打てません。「先」に関してはこちらの記事が参考になります。
では、次は連続技についても考えてみましょう。
連続技
連続技と言うと、基本技稽古法では小手-面のみですが、連続技は小手-面だけではありません。ほんの一例ですが、挙げてみましょう。
- 面-面
- 小手-胴
- 面-胴
- 小手-面-面
- 小手-小手-面
- 小手-面-胴
実戦で使えるか否かということは置いておいて、4段打ち、5段打ちなんかも自由にできますよね。しかし、本来なら小手-面という技は無いと言われます。
小手を打ったところ、相手が小手を防ごうとしました。すると、面に隙ができたので面を打ちます。というのが本来の小手-面の意味合いです。ですから、最初から小手-面を打つと決めるのは間違いですね。
そして、連続技も先程の仕掛け技の一種なので、相手を待って打つのではなく、自分から攻めこんで隙を作って打つというのが重要なポイントとなります。
でも、自分から攻めこんでもどうしても相手の反応が見られない場合があります。そういう時は相手の竹刀を強引に動かして隙を作りましょう。
連続技に関しては、こちらの記事で詳しく考察しています。
払い技、すり上げ技、巻き技
真っ直ぐに攻め込んでも相手が反応しない場合があります。恐らく胆の据わった心の強い人なのだと思います。そんな強い相手には、払い技、すり上げ技、巻き技が有効です。
一概に払い技、すり上げ技、巻き技と言っても表から、裏から、横からというように色々なパターンがあるので、相手の構えや手の内の状態を確認してから最善策を考えて実行しましょう。
目的は払ったり巻いたりすることではなく、最終的に打つことです。ですから、先程の動画のように巻いて満足していてはいけません。そこから打って有効打突にするのが目的です。
いざ実践!と思ってもちょっと難しいかもしれませんね。払い、すり上げ、巻きという動作それぞれで竹刀操作の方法が異なってくるので、色々なパターンを試してみましょう。
下から上へ
払い、すり上げの基本は下から上へという動作ではないかと思います。基本技稽古法でも表を下から上に払っていますね。この時のポイントとしては、下から上へすり上げ(または払い)動作を行い、そのまま打突に繋げるのが好ましいでしょう。
下から上へ竹刀操作をすることで、そのまま振りかぶり動作に繋げることができます。基本技稽古法を思い出してください。前に出ながら、払って打ちます。
イメージ的に言うと、払うという動作は振りかぶり動作をちょと寄り道させるという感じですね。ですから、一拍子で打ち込むことができます。特に小手なんかは素早く打つと相手は反応できないでしょう。
払い技に関してはこちらの記事で詳しく解説していますので、是非参考にしてください。
上から下へまたは横から
先程の下から上へという竹刀操作とは反対に、上から下へ払う、または横から払う(張る)という動作はそのまま一拍子で打突に繋げることができません。
上から下に竹刀を払うと、そこから再度振りかぶる必要があるからです。そして、この場合は二通りの打突方法があります。
- 相手の竹刀が戻る前に打つ
- 相手の竹刀が戻る反動を利用して打つ
二つ目の「相手の竹刀が戻る反動を利用して打つ」というのはちょっと言葉足らずですね。これは特に手の内の硬い相手に有効なのですが、竹刀を払われた側は戻そうとしますよね。しかし、手の内が硬い場合は元の位置以上に戻ってしまうのです。
つまり、表から払ったら、竹刀が帰ってくるので、逆に裏側に隙ができるというパターンです。相手によっては、表から払って裏から小手を打つと簡単に決まることがありますので、是非お試しください。
ちょっとタイミングをずらして相手を観察するといいですよ。
巻き技
動画にあったような巻き技はうまくできるとちょっと嬉しいです。(笑)巻き技にも表から巻く方法、裏から巻く方法、そして巻き上げる方法、巻き落とす方法ということで4パターンの巻き技があります。
巻き技に関してはこちらの記事を参考にしてください。
巻き技も特に手元の硬い相手には有効です。うまく巻くコツとしては、攻め込みながら巻くということですね。単にその場で巻こうとしてもうまく巻くことはできません。
剣先の方から巻き始め、そのまま手元の方を巻き込みようなイメージでやってみると上手くいくのではないでしょうか。
是非挑戦してみてください。
さて、ここまでの技を全てやってみるというだけでも大変ですが、続いて応じ技についても見ていきましょう。
応じ技
応じ技と言っても色々な技がありますね。例えば、下記のような4つの技は比較的試合でも良く目にするのではないでしょうか。
- 出ばな技→出小手、出ばな面
- 抜き技→小手抜き面、面抜き胴など
- すり上げ技→面すり上げ面、小手すり上げ面
- 返し技→面返し胴、小手返し面など
上に挙げた以外にもまだまだありますが、とりあえずこのくらいを覚えておけば技のバリエーションはかなり広がるでしょう。応じ技についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
応じ技を行う場合の最も重要なポイントがあります。それは、応じ技も自分から攻めて打つということです。決して相手が打ってくるのを待って打ってはいけません。
応じ技は後の先の技と言われますが、先を取るということが最も大事なのです。攻めて攻めて攻めて、相手が我慢しきれずに打ってくるところを打ち取る。または、わざと隙を作って相手を打たせて打ち取る。このどちらかです。
その辺りを考えながら技の稽古をするとより理解が深まるのではないでしょうか。
それでは、最後に私が学生時代に最も得意だった引き技について見ていきましょう。
引き技
引き技という技は主に鍔迫り合いまたは体当たりからの打突となります。応じ技で相手との間合いが近くなった場合にも引き技を出すことはありますが、近い間合いから打突する場合に前に出られないから下がるというのが引き技ですね。
注意点としては、引き技は前に出る技よりも勢いがなくなるので、より強い打突、強い踏み込みが必要となります。つまり、ただ単に打突部位を捉えただけでは有効打突にはなり難いということですね。
そんな中で私が得意としていたのが、鍔迫り合いからの担ぎ面です。左側に担ぐことによって小手を打つと見せかけると同時に振りが大きくなるので強い打突で可能となります。
今では滅多に使用しない技ですが、若い頃には良く使いました。是非やってみてくださいね。
また、引き技から前に打つ技も多用していた時期がありました。例えば、
- 引き小手 → 前に面
- 引き胴 → 前に面
などです。下を攻めて上を打つという、ある意味攻めの定石と言われる攻め方ですね。
逆に、相手が引き小手や引き胴を打ってきた場合は打ち落として面を打つという技も中学生の頃にはかなり有効だったと記憶しています。
鍔迫り合いからいかにして相手を崩すかということに関してはこちらの記事を参考にしてみてください。
まとめ
剣道の基本的な技は
- 面
- 小手
- 胴
- 突き
の4つしかありません。しかし、実践で上記の4つを打突する場合は打突前の仕事が必要になります。その打突前の仕事を含めて剣道の技の種類であると考えるなら、様々な技が生み出されることでしょう。そして、剣道の技の種類を細かく分類すると数え切れなくなるのではないでしょうか。
私が持っているこちらの書籍では200種類の練習メニューが書かれていました。
つまり、試合で使われている技を一つ一つ分析していくと200種類以上になるということになります。そして、そう言った技を一つ一つ練習をして、自分の得意な技、できる技を見つけることで技の幅が広がりますね。
また、できない技もできないからと言って諦めるのではなく、自分なりに工夫して稽古することをお勧めします。実は私は面返し胴が苦手でしたが、ある書籍を読んでからは簡単にできるようになってしまいました。それは足さばき(体さばき)を少し工夫するというものです。
スピードの速い相手に面返し胴を打つときには、右側に通常よりも大きく開くことでより打ち易くなるというのです。早速実践してみたところ、まるで催眠術に掛かったように得意になってしまいました。
ですから、技のバリエーションを増やすと共に、工夫して苦手な技を得意技にする努力をしてみましょう!!
SPONSORED LINK
コメント