あと1週間くらいしかないじゃないですか!
六段を取得してから1年経過して、各都道府県の推薦が得られれば錬士の審査を受けることができます。勿論、各連盟の推薦基準は様々なようですが、そこは特に難しい条件があるわけでもありません。
問題は、審査料と登録料、そして論文の提出です。
お金の問題も大きいのですが、そこは奥さんに頼み込んで何とか工面してもらうことにして・・・残るは論文です。どうやら、少し前に錬士を取得したF先生に聞くと、
ってことでした。
そんなんでいいの???という疑問を抱いたので、そういう情報は軽く聞き流して自分で考えることにしました。
というわけで、今日は錬士の論文をどうやって書けばいいのかと思い悩んでいるので、自分なりにまとめてみたいと思います。
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錬士論文の課題は毎年同じ?
錬士論文の課題は次のようなものでした。
審査の方法は・・・
と書かれていました。原稿用紙2枚以内ですね。というか、たった400字でいいんですか?って感じですよね。はっきり言って、自分の考えを書こうと思ったら、逆に400字以上800字以内にまとめられるかという部分が不安です。(笑)
ところで、
って。恥ずかしながら、どんな内容なのか全く知らなかったので調べてみたところ、全剣連のHPに掲載されていました(PDFもありました)ので引用します。
剣道指導の心構え
(竹刀の本意)
剣道の正しい伝承と発展のために、剣の理法に基づく竹刀の扱い方の指導に努める。
剣道は、竹刀による「心気力一致」を目指し、自己を創造していく道である。「竹刀という剣」は、相手に向ける剣であると同時に自分に向けられた剣でもある。この修錬を通じて竹刀と心身の一体化を図ることを指導の要点とする。
(礼法)
相手の人格を尊重し、心豊かな人間の育成のために礼法を重んずる指導に努める。
剣道は、勝負の場においても「礼節を尊ぶ」ことを重視する。お互いを敬う心と形(かたち)の礼法指導によって、節度ある生活態度を身につけ、「交剣知愛」の輪を広げていくことを指導の要点とする。
(生涯剣道)
ともに剣道を学び、安全・健康に留意しつつ、生涯にわたる人間形成の道を見出す指導に努める。
剣道は、世代を超えて学び合う道である。「技」を通じて「道」を求め、社会の活力を高めながら、豊かな生命観を育み、文化としての剣道を実践していくことを指導の目標とする。
平成19年3月14日制定 財団法人全日本剣道連盟
一部理解し難い表現がありますので、解読しながらどのようにまとめて行けば良いのか考えてみましょう。
まず、3つのことが書かれているので、3つに分けて考えるべきでしょう。
- 竹刀の本意
- 礼法
- 生涯剣道
課題に「要点を記し」と書かれているので、それぞれについて分けて要点をまとめ、その後に自分の考えを書いて行こうと思います。
では、それぞれについて見ていきましょう。
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竹刀の本意
竹刀の本意というと、竹刀は刀と同等のものとして扱うということを言っているのかと思いましたが、少し違ったようです。内容を読んでみると、
- 「心気力一致」を目指す
- 自己を創造していく道である
ということが書かれていました。それぞれについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
心気力一致
心気力一致とは
- 心の動き・知覚
- 気合、気勢、気力
- 体の運用、技の運用
の3つのことです。この心気力一致が伴った打突は迫力のある打ちとなります。逆に、心気力一致が伴っていなければ剣道の技としては不十分であり、真に有効な打突とは言えません。
ですから、常にこの心気力が一致した打突を心掛ける必要があります。
剣道の修業と言うと、どうしても技だけに頼ってしいますが、その中にも充実した気勢を持って的確な判断力を養う修業をしていく必要があるということですね。
自己を創造していく道である
難解なのが、「自分に向けられた剣」と言う部分です。どういうことなのでしょうか・・・
剣道を続けていると、どうしても勝ちたいという気持ち、それから打たれたくないという気持ちが強くなります。
しかし、勝ちたい、打たれたくないという気持ちだけで竹刀を振ってはいけないということではないでしょうか。
「剣道は勝負に勝つことのみにあらず、己の非を斬ること」と言われるように、常に弱い自分に勝つことを目的としなければならないということですね。
例えば試合という場は相手との勝ち負けよりも自分との勝ち負けの方が重要であり、それこそが剣道修業であるということではないでしょうか。その過程で自己を創造していくということになると思います。
とっても奥が深いですね。
礼法
剣道は礼に始まり礼に終わると言われるように、初心者に剣道を指導する時にはまず、礼法から指導することが多いでしょう。剣道において礼法は最も重要な部分であると考えます。
剣道は一人ではできません。そして、剣道は相手を打つ稽古をしなければ上達することはありません。自分を高めてくれる相手に対し刀を向けて斬らなければならないのです。
ですから、相手を尊敬し、礼節を重んじることが大切ということですね。
また、道場に入る時に礼をするなど、人だけではなく自分を高める為の道場や道具に対しても礼節を重んじ、大切に使用するべきと思います。
生涯剣道
私の学生時代の恩師は、
『柔道は50にして坂を下る。弓道は60にして的を外す。しかし、剣道は是に非ず。』
と常日頃から生涯剣道の素晴らしさを説いておられました。
私は剣道以外の経験をしたことが無いので本当のところはわかりませんが、周りの剣道愛好家を見ていると本当に年齢は関係なく、老若男女が同じように竹刀を交えて稽古ができるというのは素晴らしいと思います。
剣道のあるあるネタとして『お爺さんの強さが異次元』と聞くことがありますが、正にその通りです。年齢を重ねる毎に体力は衰えますが、その分、無理無駄を省かれ、心の修業をされていますので、我々からすれば本当に驚く強さを発揮されます。
また、人生の基本は健康です。剣道を通じて健康的に人生を送ることができ、更に剣道によって学び続けることができるというのは素晴らしいことですよね。
まとめ
今回、錬士の称号審査の為に論文を書かなければならないので、自分なりにしらべてみました。
もう一度おさらいしてみましょう。
剣道指導の心構えについては、
- 竹刀の本意
- 礼法
- 生涯剣道
という3点について書かれていました。それぞれについて自分の剣道修業と照らし合わせてまとめていきたいと思っています。
論文で不合格になるということは無いと考えます。しかし、2万円近い審査料を支払っているので、受ける側としても真剣に取り組みたいですよね。
でも・・・
これだけの内容を800字以内にまとめるってちょっと大変かもしれません。逆に内容が薄くなってしまいそうで悩んでしまいます。
先日、ちょっとした事情があって日本剣道形の演武をさせて頂いたのですが、そのタイムスケジュールを見た娘に
って言われてしまいました。娘にはやっぱりカッコイイお父さんって思われたいじゃないですか。(笑)ですから、頑張って論文に取り組んでみようと思います。やっぱりきちんと考えて、自分の意見を書きたいですよね。
ちなみに、錬士に合格したら登録料が6万円くらい掛かるそうです。これもまた都道府県によって違うみたいで、かなり不透明。(笑)あんまり公表されてないみたいですね。お金掛かりますが、なんとかしなきゃ。
他にも昇級審査・昇段審査関連の記事を書いていますので、是非ご覧ください。
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コメント
剣道錬士審査の小論文で「剣道指導の心構えの要点を記せ」とは3つの内容を自分なりにまとめることなのか?それとも寸分間違いなく列挙するものなのか、要点をどう解釈すればいいのかわかりません
教えていただけませんでしょうか。
相沢様
コメントありがとうございます。そして、レスが遅れまして申し訳ありません。
「剣道指導の心構えの要点を記せ」と書かれているので、要点をまとめれば良いのではないかと思います。審査員ではないので確証はありませんが。大事なのはそれを踏まえた上での自分の考えではないかと考えます。私の場合は書きたいことが沢山有り過ぎて原稿用紙2枚に収めるのが大変でした。
野川様
ご連絡ありがとうございました。剣道指導の心構えの文章がそれぞれ、指導の要点とするで終わってましたので、そのことが問題の要点を示しているのかがよくわかりませんでした。自分なりの表現でまとめるということの解釈でよろしかったのですね。野川様は自分なりにまとめた内容で合格なさったのですね。
自分なりにまとめた感じで合格できたみたいです。提出してから長かったので「もしかして不合格?」って思いましたが、大丈夫でした。
恐らく、とんでもないことを書かなければ合格できるのではないかと。錬士で不合格って聞いたことがないので。わかりませんけど。
野川様
お部屋ありがとうございました。
もやもやしておりましたが、すっきりいたしました。ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。
感謝合掌