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剣道二段の実技審査!2つのポイントを抑えれば合格間違いなし!


今年の秋、ALTのマリーさんが剣道の昇段審査を受け、見事二段に合格されました。しかし、審査の1ヶ月前には周りの先生方に色々言われて困惑していたようです。

マリー
二段の実技は何をしますか?
初段と一緒?

基本的に同じですね。
切り返しと稽古。

マリー
小手面を打ちなさいと言われました。
でも、私は小手面が苦手です。

う~~ん・・・
別に苦手なら打たなくてもいいよ。

剣道二段の昇段審査を受けるにあたり、凄く不安を感じているマリーでした。1年前に初段を受けているとは言え、その時に初段と二段の違いなんてわかるわけもありませんよね。

マリー
二段の実技って凄く難しいのかな?
小手面打てないから合格できないかな。

って感じているようですが、実際はどうなのでしょうか?

二段

ちなみに、私はそこそこ上手な方だと思っていたのですが、二段の実技では二度の不合格経験があります。しかも、高校生の時に。確かに今よりは厳しい審査でしたが、周りはみんな合格していたので不合格は辛かったですね。

ですから、今日は全員が合格できるように、剣道二段の実技審査ではどういうことが求められるのかというところについて考えてみたいと思います。
 

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剣道二段の実技は基本に忠実に!

まずは剣道二段の実技審査がどのくらいのレベルなのか、実際に行われている昇段審査の動画を見てみましょう。

よくわかりません。
正直に言うと・・・

う~~ん・・・
この程度で合格なの?

というのが個人的な感想です。

昇段審査は五段までは各都道府県で行われますので、都道府県によって合格基準も色々なのでしょうね。立ち会いだけなら、うちの市の一級の小学生の方が上手だと思いました。

各都道府県によって合格基準が違うのは仕方がないとしても、実は五段までの昇段審査は審査方法もまちまちなようです。私の所属している滋賀県における二段の実技審査の内容はこちら。

  1. 切り返し
  2. 短時間の稽古

 
ちなみに、学生時代には福井県で過ごしたのですが、福井県でも二段までの実技審査の内容は全く同じでした。ですから、これが普通だと思っていたのですが、どうやら普通というわけではなかったようです。

はっきりしたことはわからないのですが、どうやら二段の実技審査で切り返しがある都道府県は少ないようです。そして、基本稽古を取り入れているところもあるようです。例えば、下記のおうな課題を行い、その後に稽古を行うという審査内容の地域もあります。

  • 小手面×2回
  • 面抜き胴×2回

聞いたところによると、三段の審査でも応じ技の課題があったりと技の難易度は段が上がる毎に難しくなるようです。

つまり、切り返しや基本稽古が実技審査に取り入れられていることからもわかるように、二段の実技レベルというのは基本がどれだけできているか、どれだけ基本に忠実な打突ができているかということが重要になってきます。

kendo39

全日本剣道連盟の称号・段位審査規則を見てみると、下記のように書かれています。

  • 初段は、剣道の基本を修習し、技倆(ぎりょう)良なる者
  • 二段は、剣道の基本を修得し、技倆良好なる者

初段と二段の違いって何でしょうね?良なる者良好なる者ってどんな違いがあるでしょうか。
 
その点も踏まえて、実際にどのような点に注意して審査に臨むべきかというポイントを見ていきたいと思います。
 

実技審査のポイントは?

良なる者良好なる者の違いは二段の方が好ましいというでしょう。実に曖昧ですが、当然のことながら二段の方が技量が優れているということですね。

では、どういった点が優れているのでしょうか?私は剣道二段の実技審査のポイントとしては、次の2点ではないかと考えます。

  1. 所作
  2. 打突

 
一つずつ見ていきましょう。
 

所作を見ればその人の実力がわかる?

所作というのは身の振る舞いという意味ですね。剣道の所作ということに限ると、打突以前の話になると思います。つまり、下の通りです。

  • 提げ刀・帯刀
  • 抜刀
  • 蹲踞(そんきょ)

 
そして、色々な人を見ているとあることに気が付くでしょう。それは、剣道の所作と剣道の実力は比例しているということです。
蹲踞 

解り難いですよね。つまり、剣道の所作を見ればある程度の実力がわかるということになります。実力と言っても、試合の勝ち負けという部分とは少し違います。剣道に重みがあるというのでしょうか。

剣道の稽古を積んできたことが所作に現れるのです。ですから、二段は二段としての正しい所作ができるようになりたいものですね。一級や初段とはワンランク上の所作を身に付けましょう。

ワンランク上の蹲踞を身に着けるにはこちらの記事を参考にしてください。

美しい蹲踞の姿勢!意味を知って風格を身に着けよう!美容にも良い!
色んな人と稽古をしていると、特に初心者の方や大人から剣道を始めた方というのは蹲踞から構えるまでの所作を見るだけである程度実力を把握することができるように思います。しかし、なかなかそういった所作に気を配ることは難しいで...

審査は会場に入った時から始まっています。(本当は会場に入る前からと言いたいところですが)

マリー
蹲踞うまくできるかな~?

なんて不安なら、何度も練習してみましょう。蹲踞って意外と難しいですよね。でも、審査員は所作も見ています。
 
次に、最も気になる打突のポイントについて考えてみましょう。
 

二段の審査は全て有効打突のつもりで!

昇段審査の実技で最も重要なのが、有効打突ですね。これは二段だけではなく、全ての段で言えることですが、やはり立ち会いをする限りは有効打突というものが必要になってきます。

師匠に言われたことがありました。

師匠
昇段審査も勝負なんだ!

その通りだと思います。例え有効打突が一本も無くても合格する場合もあります。それは品位や風格が備わっている場合です。

剣道二段の実技審査の場合で言うと、基本に忠実な打突ができていれば、有効打突がなくても合格できる可能性はあると思いますが、やはり有効打突が無いというのは厳しいですよね。

では、有効打突とは何かというと、充実した気勢、適正な姿勢をもって、竹刀の打突部で打突部位を刃筋正しく打突し、残心あるものですよね。
面打ちシルエット1
つまり、常にその全てを満たした打突ができるように心掛けなければならないということになります。それには打突の機会というものも重要になってきますが、二段の実技というと、どちらかと言えば懸り稽古に近い稽古ですので、そこまで気にしなくても良いでしょう。

打突の機会も大切ですが、最も重要なことは次の3つです。

  • 大きな声で
  • 真っ直ぐに打つ
  • 残心を示す

 
思い切った打突、そして打ち切るということを心掛けるのが良いでしょう。余計なことは考えずにいつも先生に教わっている基本に忠実に打つ。ただそれだけのことなのです。

ところで、二段の審査に掛かる費用はどれくらいでしょうか?

剣道二段の昇段審査に掛かる費用はどれくらい?

剣道二段に掛かる費用は「受審料」と「登録料」種類があります。これは各都道府県の剣道連盟によって金額が違いますが、概ね下記のような料金となっています。

  • 受審料:4,000円前後
  • 登録料:8,000円前後

また、次年度に都道府県の剣道連盟が主催する大会や二年後の三段審査を受審するという場合には剣道連盟の会費を納める必要があります。

会費に関しても各都道府県で違ってきますが、概ね3,000円~5,000円のようです。ただし正確な費用を知りたいという場合には、受審料・登録料・年会費に関しては各都道府県の剣道連盟にお問い合わせください。

まとめ

今日は剣道二段の実技審査について考えてみましたがいかがでしたか?剣道の昇段審査の中でも初段・二段というのは奨励段と言われていますので、殆どの人は合格されるでしょう。合格率で言うと、80%程度ではないでしょうか。

合格率に関しても各都道府県で大きく違うようで、二段で60%前後という地域もあるようです。しかし、合格率というのはあまりあてになりません。日頃からどれだけ真面目に稽古しているか、正しい剣道をできているかということを審査されているのです。合格率を気にすることなく、剣道の質を高めてください。

ですから、審査だからと言って特別なことをする必要はありません。ポイントは、ワンランク上の所作。そして、正しい打突です。打突に関しては次の3点。

  • 大きな声で
  • 真っ直ぐに打つ
  • 残心を示す

 
日頃から先生に言われていることをするだけですよね。ですから、マリーさんが、小手面が打てないからと言って悩む必要もないと思っています。小手面が打てなければ、小手か面を打てば良いだけの話です。

合格

審査では、自分の良い技を見て貰うように心掛けましょう。自分の悪いところを隠すというと良くないかもしれませんが、良い所だけが出せるように稽古するというのが重要ですね。

それから、実技審査に合格したら、筆記試験もあるので、ちゃんと勉強しましょう。筆記試験で落ちるとちょっと恥ずかしいですからね。

地方によって筆記は試験ではなく、事前に書いた論文を提出するというところもあるようですが、そういう部分についても真面目に取り組みましょう。
 
他にも昇級審査・昇段審査関連の記事を書いていますので、是非ご覧ください。

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コメント

  1. より:

    11月に二段審査を受けるのですが、先生に
    打つとき手を「~」このように下げながらゆっくり打つ癖を直さなければ受からないと言われました。
    対人稽古が出来る日数も少なく、努力面の問題でもあると思うのですが、どんなことを家や稽古場所でやれば良いのか分かりません。 何か良い練習方法はありますでしょうか?  
    長文になってしまいすみません。

    • 野川 より:

      桜さん、コメントありがとうございます。
      >「~」このように下げながらゆっくり
      という表現が良くわかりませんが、対人稽古ができないのでしたら、一人稽古をするのが良いでしょう。
      こちらの動画のように空間打突を繰り返して形を作ると良いのではないでしょうか。

      そんなに長い距離を進まなくても、畳一帖分あればできると思います。竹刀も持たなくてもよいでしょう。一度試してみてください。

  2. しょう より:

    後一ヶ月後に二段審査があります。
    僕は普通の人と比べたら多少弱いかも知れません。それと抜き胴や胴系が嫌いです。
    ・小手面
    ・返し胴(成功率30%)
    ・小手
    ・面 で大丈夫でしょうか(><)
    ちなみに当たらなくても残心はとった方がいいのでしょうか。

    • 野川 より:

      しょう様
      コメントありがとうございます。
      審査では自分の自身のある技を出せば良いと思います。ですから、成功率が30%の返し胴は体が反応して打った技なら問題ないでしょうが、無理に狙って打つべきではないでしょう。
      初段・二段は面技主体で組み立てれば良いと思います。中途半端な打突より、打ち抜けて残心、すぐに次に繋げるというのが良いと思います。当たる、当たらないということを気にするよりも、思い切って捨て身で打つのが良いのではないでしょうか。

      御武運をお祈りしています。
      ちなみに、我が家の娘も6月に二段の審査を受けます。

  3. りょう より:

    小手面は小さく素早い方がいいですか?それとも大きく正確に狙った方がいいですか?

    • 野川 より:

      りょうさん、コメントありがとうございます。
      りょうさんの地域の審査方法がわからないのではっきりとしたことはわかりませんが、普段通りで良いのではないでしょうか。有効打突となる正しい打突なら、大きくても小さくても。自信を持って打てば良いと思います。

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