とある稽古後の小学3年生の息子との会話です。
基本はつまらんかもしれんけど、大切なんや。
けど、何で基本がそんなに大切なの?
イチロー知ってるか?野球の。
イチローは基本がしっかりしてるから、色んな応用ができるということを言いたかったのですが、全くイメージできなさそうなので諦めました。(笑)他に良い例えが見つからなかったので、会話も終了・・・
というわけで、今日は
『剣道における基本動作の大切さ』
というテーマで考えてみたいと思います。
毎日毎日基本稽古ばっかりさせられて、全然面白くないかもしれませんが、もう一度基本動作ということについて考え直してみませんか?
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基本こそが上達への近道!
さて、剣道だけではなく、スポーツ全般に言われることですが、上達する為には基本が重要と言われますよね。では、何故基本が重要なのか、剣道に関して言うなら・・・
ということです。そして、基本をしっかり身につけるとが上達への近道と言われます。
剣道の基本動作と言うと、竹刀や木刀を使った打突動作のことをイメージされると思いますが、
- 竹刀や木刀による打突の基本動作
- 所作における基本動作
の2つがあると思います。では、具体的に見ていきたいと思います。
打突の基本動作の大切さ
剣道の基本動作ということについて色々調べていたら、「剣道は基本だ!」という動画が目に入りました。製作が「SKIjournal」となっているので雑誌の剣道日本関係の動画だと思いますが、動画の説明文を見て驚きました。
基本を見直さなければ、あなたの剣道はもう伸びない!
だそうです。というわけで、もう少し伸ばしたいので見てみましょう。
動画は小手技のみの解説でしたが、解り易くて良い動画ですね。動画の内容をまとめると、打突時における基本動作のポイントは以下の通り。
- 左手は押し手
- 右手は切り手
- 左手を素早く押し上げる
- 振りかぶりは左手を打突部位よりも上
動画は小手技についての解説でしたが、面についてもポイントは同じですね。更に付け加えるなら、
- 刃筋正しく打つ
- 気剣体を一致させる
という点も大切だと思います。
そして、この基本動作ができていなければ応用動作ができないというのは当然のことですが、基本動作を正しく学ぶということは、無理・無駄を削ぎ落とすという作業に他なりません。
剣道をしていて不思議に思ったことはありませんか?
って。「剣道あるある」を見ていると、「じじいの強さが異次元」なんて書かれていますが、これは正に打突動作の無理・無駄を削ぎ落としていると言う要素が大きいと思います。
つまり、明らかに自分よりも身体能力の劣る人にサンドバッグのように打たれるのは基本動作ができているからということになります。他にも精神的な部分というのもあると思いますが。
打突時の基本動作の大切さということについては良くわかりました。正しい基本動作というのは無理・無駄の無い動きであり、無理・無駄がないからこそ素早い打突に繋がるということです。
さて、基本動作というと、どうしても竹刀での打突という風に捉えてしまいますが、私はそれだけでは無いと思っています。社会生活をする上ではむしろそれ以外の部分の方が大事ではないでしょうか。
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剣道の所作の大切さ
基本動作の中には剣道の所作も含まれると考えます。そして、それは生活する上でもとても大切だと思います。
何故なら、保護者の中には、
という方も居られます。剣道は試合の勝敗や技の優劣よりも礼儀作法を学ぶ方が大事ではないでしょうか。
実際にこんなエピソードがありました。少し前に、小学校の校長先生と話す機会があったのですが、
と仰っていました。ですから、そういう部分も含めて、剣道の基本動作なのだと思います。剣道っていいなって思った瞬間でした。(笑)そして、同時に所作の大切さということにも気付けた瞬間でした。
そういうことを踏まえて下の動画を見てみましょう。こちらの動画では、
- 立ち方
- 座り方
- 黙想
- 礼(座礼・立礼)
の正しいやり方を説明していますが、正しく行っていると見ている側も気持ちが良いですよね。
また、動画にはありませんでしたが、
- 提刀
- 帯刀
- 蹲踞
- 歩き方
- 姿勢
といった所作についても、綺麗にできるとカッコ良いですし、それだけではなく、剣道も強く見えます。実際に「剣道の所作を見れば剣道の実力がわかる」という話を良く聞く通り、実力と所作の美しさというのは比例しているようです。
ですから、剣道の基本動作である所作を正しく学ぶということの大切さというのがわかったと思います。
まとめ
今日は剣道の基本動作の大切さということについて考えてみました。
剣道の基本動作は大きく分けると下の2つがあると思います。
- 竹刀や木刀による打突の基本動作
- 所作における基本動作
打突時の基本動作について、いつも自分で思うのは、『自分はできている!』と思っているのが大間違いだったりします。ですから、常に客観的な厳しい目で見ることが必要なのではないでしょうか。
無理・無駄を少しずつ削ぎ落としていく作業だと考えます。その基本動作ができるようになると、応用動作に繋がり、そしていつの日か、周りのお爺さん剣士達のように強くなれるに違いありません。
また、剣道の場ではなく社会生活においても歩き方や礼などの所作が美しいと凛とした雰囲気が伝わりますよね。
基本動作というのは良く建物の土台(基礎)に例えられます。しっかりとした基礎ができていなければその上に建物を立てることができません。それと同じで、剣道においても正しい基本動作を身に着けていなければ応用技はできません。
大きな大会で上位に勝ち上がってくる選手は剣道の基本動作をきちんと習得している選手ばかりだと感じますよね。基本ができているから、試合のここ一番というところで凄い技が出せるのです。
勿論、そういう選手は試合の前後の所作も素晴らしい選手ばかりです。ですから、そういう目で見ることで、剣道における基本動作の大切さをわかって頂けるのではないでしょうか。
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コメント
初めまして、ぴちょんと申します。
私は薙刀を昨年9月から習い始めたおばさんでございます。
こちらへは、袴のつけ方を検索したときにおじゃまさせて頂きました。
基本の大切さは、稽古のたびにひしひしと感じております。
周りの小中高生と違い、残り少ない年数しかできないので、少しでも早く上達したいとあせる気持ちがありますが、基本を大切にすることがかえって上達への近道なのだと改めて認識いたしました。
これからも読ませて頂きますm(__)m
ぴちょんさん、初めまして。
コメントありがとうございます。
残り少ない年数って・・・寂しいこと言わないでください。
薙刀のことは全くわからないのですが、剣道よりも形の稽古を重んじていると聞いたことがあります。
基本ができてなければ自由なプレイができないというのは剣道や薙刀に限らず、全てのことに通じることだと思います。
これからも宜しくお願い致します。m(_ _)m