隣の剣道クラブにお子さんが所属しているY田ママとの雑談の流れで、こんな話がありました。
実はうちの娘も似たような状況でやる気を無くしていた時期がありました。それぞれの団体によって指導方針が違うので何とも言えませんが、世の中には理不尽なことも多いようで、同じような悩みを抱えているお母さん方も多いようですね。
一度やる気を無くした子供にやる気を取り戻させるのはなかなか骨の折れる作業だと思います。大きく環境を変えるようなことが無ければ問題は解決しないでしょう。
今日はそんな剣道が大好きな子供達のやる気について考えてみたいと思います。何か原因があり、今まで頑張ってきた剣道に対するやる気を失ってしまって悩んでいるY田ママと一緒に、やる気を出させる方法について考えてみましたので、是非最後まで読んでみてください。
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やる気を無くさせてしまう原因は何?
何かに一生懸命に打ち込み、続けていくということは困難が待ち受けているものです。そんな時に参考になる動画というのは沢山ありますね。こちらの動画はそのほんの一部だと思います。特に心に残ったのが、
散歩のついでに富士山に登った人は居ない。
登ろうと決意したやつだけが上ったんだ。
志を立てて励みなさい。
という言葉です。他にも名言が沢山ありますので、是非ご覧ください。
富士山に登ろうと思うと、色んな障害が待ち受けていると思います。まずは日程的な問題、金銭的な問題、それ以外にも様々な障害があるでしょう。でも、それらの障害はきっと諦めなければ乗り越えられる問題なのです。
剣道をしている子供達が今ぶつかっている障害もきっと乗り越えられるはずだと思います。その為にはまず、原因から探っていかなければなりません。
そこで、剣道をしている子供のやる気をなくさせる原因について考えてみました。
- 頑張っているのに認められない
- 試合に出させて貰えない
- 打たれたところが痛くて耐えられない
- 打たれるのが怖い
こんなところでしょうか。正直に言うと、私も剣道で打たれるのが怖いです。特に突きですね。よく外されて大きなアザができます。何度突かれても恐怖感というのはなくなりません。子供なら尚更でしょう。
また、打たれて痛いということに対してはサポーター等を使用すればある程度対策を行うことができます。大きく打突部位を外された場合は何ともならないのですが・・・
それよりも大きな問題は、指導方針の問題ではないでしょうか。
剣道の稽古は楽しいものなのです。
ですから、多くの子供達は多少の恐怖感や痛みは我慢して剣道を続けていられるのだと思います。剣道を楽しくできればやる気が無くなることもないでしょう。
では、私が考える一番の問題「頑張っているのに認められない」ということと「試合に出させて貰えない」ということについて、もう少し深く考えてみたいと思います。
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剣道の指導者は褒める技術を身に付けよう
頑張っているのに認められない事ほど辛いことはありません。
実は、私の娘がそのような環境でした。私の娘だけではなく、いつも一緒に稽古を頑張っていた子がいるのですが、その子と二人だけがいつもとある指導者に怒られているという状況です。
他の子よりも稽古も頑張っているし、試合の成績も良いのです。でも、稽古も頑張っていない子を褒め、頑張っている子を褒めない。それが何度も何度も続きました。
その結果、
ということになってしまいました。頑張っているのに認められないという状況が続くとこういうことになるのです。
実は、人間には承認欲求というものがあり、誰しも頑張っていることを認められたいものなのです。それは子供だけではなく、大人でもそうなのです。ただ、大人になると自分自身である程度は処理ができるようになるので問題にはなりません。
しかし、まだ小学生の子供達にそのような状態を納得させるには無理がありますよね。例えば仕事でも同じです。一生懸命頑張っているつもりなのに、怒られてばかりいたらやる気が無くなってしまいます。
ですから、指導者は褒める技術を身に付ける必要があるのです。褒める技術って本当に難しいですよね。
それは、ただ単に褒めれば良いというものではないからです。子供のやる気を引き出し、子供を成長させるための褒め方というものを身に付けなければなりません。
では、褒めるべきところはどこなのでしょうか?
剣道指導で子供を褒めるべきところ
子供の試合なんかを見ていて、
なんて思うこともよくあるのですが、これは試合をしている子供が悪いのではなく、指導している私自身が駄目なのだということに最近になって気が付きました。
褒めるべきところというのは、子供に対して与えた課題への取り組みです。そして、取り組みんだ結果も褒める、また上手くいかなければアドバイスする必要があるでしょう。
ですから、褒める所が無いというのは指導者が子供に与えている課題が間違っているということになります。
つまり、その子供に対して今の最適の課題を与える事が必要ということですね。そして、その課題をクリアできたなら、即座に褒めるべきです。そうすることで、その子供のやる気も増しますし、次の課題への取り組みもできるということになってきます。
ですから、私の娘が褒められないというのはその指導者に問題があるのであり、子供には何の問題もないということになります。その指導者としては厳しくして更に上を目指すべきという考えがあるのかもしれませんが、褒めるという技術を身に付けなければ子供達はついて来ません。
それでは、子供のやる気を削ぐもう一つの大きな原因、「試合の選手選考」について考えてみたいと思います。
試合の選手選考の基準は何?
試合の選手選考については保護者からしてみると色んな疑問点が沸き上がってくるでしょう。特に、Y田ママさんのところのように最高学年というだけで団体戦メンバーに選ばれることがあります。
実力が劣っていても、
うちの子供には来年頑張って貰おう。
という考え方ができるので、まだ良い方だと思います。色々な話を聞いていると、同級生の子供同士で明らかに実力差があるのに選手に選ばれたり、親が指導者というだけで選手に選ばれるというケースもあるようです。
それではちょっと納得できませんよね。
しかし、だからと言って保護者から
というのも少し問題があるように思えます。
何故なら、選手選考の際には指導者側で何らかの意図があってその子供を選手として選んでいるからなのです。ですから、選手に選ばれなかったことをクレームとして言うのではなく、どうして選手として選ばれなかったのかということを聞いてみましょう。
その回答が必ずしも納得のできるものではないかもしれません。その時こそ、お子さんの為に納得のできる説明を求めるべきでしょう。
ただ単に試合に出して貰うように言うだけなら、モンスターペアレンツかもしれませんが、きちっとした説明を求めることはモンスターペアレンツではありませんよね。
お互いに納得できなければ指導者、保護者、そして子供との信頼関係が成り立たなくなります。
納得のできない選手選考ほど子供のやる気を削ぐ物はないでしょう。子供としては、どんなに頑張っても選手として選んでもらえないなら頑張る意味がないと思ってしまいます。
信頼関係って本当に大事ですよね。
まとめ
剣道において子供のやる気を持続させることは意外と難しいのかもしれません。入門した時の子供達は目をキラキラ輝かせ、毎回の稽古を楽しみにしていたはずですよね。
それがいつの間にか稽古に行くのをいやがり、休みがちになり、そして辞めていく・・・剣道の指導者の立場から言わせて頂くと、そんな寂しいことは極力無くしていきたいと思います。
小学生というと、他の色々なことに興味を持ち、可能性も無限大です。だからと言って、途中でイヤになって投げ出すというのはよくありません。
そのようなことを少しでも減らす為に、もう一度おさらいしてみましょう。
- 頑張っているのに認められない
- 試合に出させて貰えない
- 打たれたところが痛くて耐えられない
- 打たれるのが怖い
特にやる気のなくなる原因としては「頑張っているのに認められない」ということと、「試合の選手選考に問題がある」ということが大きいのではないでしょうか。つまり、指導者側の問題ですね。
子供だけではなく、大人だってそうだと思いますが、何かの成果を実感できなければ面白くありません。
例えば、簡単な課題をクリアし、その次に少し難しい課題をクリアしていく。人生って、そういうことの繰り返しですよね。剣道も同じです。少しずつステップアップしていくことが必要なのです。
つまり、剣道は人として生きていく為に必要なステップを教える為の手段にすぎないのです。ですから、指導者が間違っていれば、ステップアップは難しいですよね。
成長速度も遅くなり、面白くなくなり、やる気は無くなり、最終的に剣道を辞めてしまう。
そんなことになってはいけません。ですから、我々指導者は一人一人の子供と向き合って指導していかなければならないのです。
保護者としてできることは、指導者と子供とのコミュニケーションを密に取り合い、信頼関係を築くことでしょう。信頼関係があれば子供のやる気がなくなるというリスクを減らせると考えます。
難しいですが、自分にとっても成長できるチャンスだと思って頑張りましょう。
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