剣道の稽古をしていて、時々先生に褒められる技があります。それが面すり上げ面。意外と難しい技ですよね。子供達に教えても成功確率は低いようです。
そんな技に最近興味を持っているのがうちの息子(小学5年生)です。
実は私も元々は面すり上げ面が苦手でした。しかし、ある時面すり上げ面の上手な人の技を見て真似してみたら上手い具合に打てるようになってしまったのです。
元々、すり上げ技は得意だったので、すり上げるという動作はできていました。では、何ができなかったのかと言うと、間合いの取り方ですね。
というわけで、今日は
面すり上げ面のコツを覚えて剣道の試合で使ってみよう!
というテーマを取り上げてみたいと思います。きっとあなたも、明日からは面すり上げ面が得意技の一つになるでしょう。
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面すり上げ面を綺麗に決める4つのコツ!
まずはこちらの映像をみてください。
こんな感じの面すり上げ面をイメージしていますが、単純に面すり上げ面と言っても、細かく分類するといくつかの方法があります。
- 表からすり上げる
- 裏からすり上げる
- 打突後に前進する
- 打突後に後退する
- 振りかぶり時にすり上げる
- 振り下ろし時にすり上げる
つまり、上記の組み合わせによって、8種類の面すり上げ面があるということになります。この時点で、
と、既に心が折れそうになるかもしれませんが、安心してください。私もできません。(笑)特に相手が竹刀を振りかぶる瞬間に竹刀をすり上げるのはタイミングも取り辛く、難易度が高いでしょう。
実際に練習してみてどちらがやり易いのか試してみてください。タイミングに関してだけ、振り下ろし時にすり上げる方法限定で話を進めさせて頂きますね。その他のコツについては同じだと思いますので。
では、早速面すり上げ面を上手に打つコツについて見ていきましょう。私が考える面すり上げ面のコツはこちらの4つ。
- 相手を誘う
- 相手の打突スピードを見極める
- 正中線からずらさずにすり上げる!
- 右手の強い人・自分より身長の高い人には裏からすり上げる
- その場で打つイメージで!
では、それぞれの項目についてもう少し詳しく見ていきましょう。
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まずは相手を誘う!
まずは自分よりも実力が下の人との稽古で試してみましょう。お互いに攻め合っている時に面を誘います。
誘い方は簡単。小手を打たれないように剣先を少し開き気味にしながら右足を1~2cm程度前に出します。ほんの少しで大丈夫です。大きく出過ぎるとこちらの反応が遅れてしまう可能性があるので注意してください。
注意点としては、あからさまに面を空けるのではなく、ほんの少し空けるイメージです。あからさまに剣先が開いていたら怪しいですよね?だから、ほんの少し。
たったこれだけで、相手が面を打ってくるでしょう。誘いに乗って来ない人は思ったよりも実力が上なので、もう少し実力が下の人で試しましょう。(笑)
では、相手が面を打ってきたとして、すり上げ動作に入りましょう。
相手の打突スピードを見極めよう!
相手の竹刀をすり上げるタイミングが重要です。私も時々失敗するのが、大きく振ってくる小中学生。タイミングを間違えると確実に面を打たれるので注意が必要です。
相手がある程度スピードのある場合には問題無いのですが、逆にスピードが遅い場合にはきちんと打突スピードと竹刀の軌道を見極める必要があります。
打突スピードが遅い相手、大きく振りかぶる相手の場合は、ギリギリまで我慢!!
他の人と同じタイミングですり上げようとすると、すり上げた後に打突が届きます。それさえ気を付ければ、タイミングに関しては他にコツなどはありません。
では、実際にすり上げ時のコツについて見ていきましょう。
正中線からずらさずにすり上げる!
竹刀をすり上げる時の注意点としては一つだけです。
- 左手をなるべく正中線からずらさない
これだけ。左手を正中線からずらすことで相手の打突を受けることは容易になります。そこからすり上げて打つことも可能ですね。しかし、左手の位置がずれてしまっては打突時に無駄な動作が入ることになり、打突が遅くなります。
ですから、イメージ的には
となるようにするのが良いでしょう。振りかぶり動作の時に、ほんの少し寄り道させるイメージです。
相手の面打ちを横から小さく払って打つという方法もありますが、面すり上げ面というよりは面払い面のような技ですね。どちらでも構わないのですが、今回はすり上げについてということなので、下から上にすり上げるイメージでやってみましょう。
すり上げる時は焦る必要はありません。普通に振りかぶるのと同じようにすれば良いだけです。では、表から?裏から?すり上げる方向はどちらが良いのでしょう?
右手の強い人・自分より身長の高い人には裏からすり上げる
私が良く使うのは上の動画でもあったように、表からすり上げる技です。しかし、相手によっては表からすり上げても、その後に上手く面が打てない場合があります。そんなタイプにも面すり上げ面を決めたいという場合には、裏からの面すり上げ面を打ってみましょう。
表からの面すり上げ面が通用しないタイプはこちらです。
- 自分より身長が10cm以上高い人
- 面を打った後に腕を上げる人
- 右手の強い人
自分より身長が高い人にはなかなか通用しません。面をすり上げてから面を打とうとしても、そこには腕があったりしますからね。面を打った後に腕を上げる人に関しても同様です。いわゆるバンザイ面というやつですね。
そして、右手の強い人。こちらははっきりとした理由がわかりませんが、確かに難しい。右手で抑え込もうとされるのでしょうか。
兎に角、表を失敗したら裏からの面すり上げ面を打ってみるという感じでやってみてはどうでしょうか。
中には背の高い人でも表から打てる人も居ますし、一概には言えませんので。
ここまでできれば、あとは打つだけ。では、最後に打つ時のコツについて説明したいと思います。
その場で打つイメージで!
面すり上げ面を打つ場合、相手も勢い良く前に出ながら面を打ってくる場合が多いでしょう。そこで、あなたも普段の面打ちと同じような感覚で前に出ながら面を打っていては間合いが詰まり過ぎて打てません。
ですから、面すり上げ面を打つ時はその場で打つイメージで踏み込むのが良いでしょう。
良く考えてみましょう。相手が面を打ってきます。その面をすり上げます。その間合いって、既に打突していなければならない間合いですよね。ですからこれ以上前に出る必要がありません。
逆に前に出て打つと、元打ちになってしまいますので注意しましょう。
打った後に前進するべきか、後退するべきかということについては、どちらでも良いと思います。でも、簡単なのは引き面でしょう。
その場で打つと言っても、相手の勢いがある場合はすり上げてから打つまでに間合いが詰まってしまう可能性があります。その場合は引き面を打つのが有効ですね。
私の場合は、基本的に表の面すり上げ面は前進で打ちますが、裏の面すり上げ面は後退することが多いです。裏からの場合は体捌きがうまく出来ていないのか、どうしても間合いが詰まってしまって上手く打つことができません。
まとめ
今日は、面すり上げ面のコツということについて取り上げてみました。面すり上げ面は非常に渋い技ですね。
と褒めて頂いたこともありますが、本当に評価が高いのか否かはわかりません。でも、玄人好みの渋い技ですよね。小中学生が使っていたら「おおぉ~~!!」ってなるかもしれませんので、是非使ってみてください。
では、もう一度記事を振り返ってみましょう。
私が考える面すり上げ面のコツはこちらの4つでした。
- 相手を誘う
- 相手の打突スピードを見極める
- 正中線からずらさずにすり上げる!
- 右手の強い人・自分より身長の高い人には裏からすり上げる
- その場で打つイメージで!
一つ一つは難しいことではありませんので、是非取り組んでみてください。案外簡単にできるものです。特に、相手を面に誘ってからのすり上げ面が決まったら『格が違う!』って思われるかもしれませんよ。
すり上げ技全般に関してはこちらの記事を参考にしてください。
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