剣道をする上で竹刀の選び方はとっても重要と言われる先生が居られます。確かに、同じような打ちをしているつもりでも、竹刀が違うだけで何となく違うという場合もあります。しかし、最近の市販されている竹刀というのは同じ銘柄ならそんなに違いがあるとも思えません。ですから、竹刀によって技術的なことが左右されるとも思えないのですが、どうやら私のような人間の方が特殊(少数派)なようです。
つまり、多くの剣道愛好家がそれぞれ好みの竹刀というのがあるのです。私の場合も何でも良いというわけではありません。ある程度の好みというのはあります。ただ、その好みの範囲が広いというだけで。
竹刀一本を買うのに武道具店内の竹刀を何十分も吟味して選ぶ人も多いようです。私は逆に値段と重さだけしか見ていないので、とある武道具店主に馬鹿にされたことがありました。
そして、そのお店で竹刀を買うのを辞めてしまいました。(笑)ですから、ここ数年は専らネット通販でのみの購入となっています。しかし、ネット通販と言っても、自分なりの選定基準は一応持っているので、今日はその辺りについて書いてみたいと思います。
SPONSORED LINK
タイプ別の竹刀の選び方
竹刀にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。長所もあれば短所もありますので、どういう剣道をするかということによって竹刀を選ぶ基準も変わってきます。
竹刀の種類は主に次の3種類があります。
- 古刀型
- 標準型
- 胴張り(実践型)
また、柄部分の形状に関しても次の3種類があります。
- 円形
- 小判型
- 八角型
では、まず「古刀型」と「銅張り」について詳しく解説し、その後に柄部分の種類の違いについて解説しましょう。
あなたは古刀型?それとも胴張り?重心の位置で使う技も違ってくる!
前述しましたように、剣道の竹刀の種類を大きく分けると、古刀型と胴張りがあります。そして、その中間の物が標準型だと思ってください。
では、古刀型と銅張りは何が違うのでしょうか?
簡単に言うとバランスです。竹刀の重心位置が違います。古刀型は竹刀の太さがほぼ一定。ですから、竹刀の先の方に重みを感じます。いわゆる、先重と呼ばれる竹刀ですね。
逆に胴張りの場合は竹刀の手元部分(胴)が太く張っていることから、手元に重心があります。つまり、古刀型は竹刀の重心が前の方、胴張りは竹刀の重心が手元の方に、そして標準型はこの真ん中辺りと考えてください。
竹刀の重心位置が違うと、どんな違いがあるのでしょうか?
ある時、娘に銅張りの竹刀を与えたところ・・・
次も同じ竹刀買って!
と言われてしまいました。
まず、重心が先の方にある場合。私なんかは結構振り難いと感じます。一時期、前述の武道具店店主より勧められて使用していたことがありますが、非常に使い辛かったのです。単に振り方が下手くそだったというのもあるかもしれませんが、理由はそれだけでは無いようです。
つまり、先の方が重いということは、同じ重量でも振る時に重く感じるのです。その分、打ちが重くなるので、相手の打ちを打ち落とすことができると聞いたこともありますが、個人的には、それはちょっと違うような気がしています。
古刀型を好まれる方は速い打ちではなく、相手の打ちを利用した応じ技に重きを置かれている方が多いですね。
逆に、胴張りは重心が手元にあるので、竹刀が軽く感じます。先が軽いので、竹刀操作も比較的楽にできるという利点があります。
つまり、学生のように速さを求めるなら、胴張りがおすすめでしょう。ただし、胴張りには最大のデメリットがありました。それは、先の方が細くなっている為に竹刀が破損する確率が高くなっています。
竹刀は元々消耗品という考えですが、激しい稽古に胴張り竹刀を使用すると竹刀の破損が激しいという欠点がありますのでその点を理解して使用する必要がありますね。
何度も言いますが、標準型はこの中間くらいです。バランスの取れた感じですね。また、実践型竹刀というものもありますが、その違いに関してはこちらの記事を参考にしてください。
では、次に柄部分の違いについて考えてみましょう。
SPONSORED LINK
柄部分の違いについて考えよう!刃筋正しく打ちたいなら小判型を!
柄部分の種類については、丸型が標準。そして、標準以外に「小判型」と「八角型」があります。
私は八角型の竹刀を使用したことが無いので、そのメリット・デメリットについてはよくわかりません。実際に使用している人に聞いてみると、八角型は非常に手にフィットするので握り易いということでした。機会があれば私も使用してみようと思います。
では、小判型はどうでしょうか?
小判型は日本刀や木刀をイメージすると分り易いと思いますが、刃筋正しい打突を身に着けるには最適な竹刀です。握り方が固定されてしまうので、竹刀が横向いたり、くるくる回ったりすることがありません。
しかし、小判型には重大な欠点があります。
その欠点とは、竹刀がささくれた時に柄革を回して他の面を使うことができないということです。実に不経済なんですね。我々貧乏剣道愛好家には使えない竹刀と言えます。
しかし、お子さんで稽古中に竹刀がくるくる回ってしまうというような場合には一度使用すると、その癖が治る可能性もありますので、そういう点ではとってもオススメの竹刀だと言えます。
柄部分の太さも重要?軽く感じるが疲れやすい!
また、柄部分の太さについても竹刀によってまちまちなので、好みが分かれるところです。
先程の「胴張り」の場合と同じく、柄が太いタイプの竹刀は手元に重心が来る為に軽く感じることができます。しかし、逆に柄が太いと手が疲れやすく、長時間竹刀を握ることが難しくなるでしょう。握力の弱い人が柄の太い竹刀を使うと、すぐに疲れてしまうので稽古には適しません。
私はちょっとだけカスタムして使用することもあります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
まとめ
竹刀を選ぶ上で重要なのは、自分がどういう剣道スタイルなのかということではないでしょうか。それは学校の部活動であったり、所属道場によってチームカラーのように統一されていることが多いと思います。
大人になるとそれぞれ個人で目指す道を決めれば良いことですが、学生の間はなかなかそういうわけにはいきませんよね。
そういう場合は、標準型か胴張りタイプを選んでおけば間違いないでしょう。いや、別に古刀型を使ってみるのも良いとは思いますが、恐らく使い難いと感じるので、折角買ったのに勿体無い・・・となってしまいます。
私の場合は基本的に標準型を使用しています。私は応じ技が比較的得意なのですが、本当は自分からガンガン攻めたいタイプなんですよね。背が低く、腕も脚も短いので、ついつい応じ技、返し技が多くなってしまいがちなのですが・・・
たまには胴張りの竹刀も使ってみようかとは思うのですが、なかなか購入には至りませんが、自分だけの名刀を見つけてみたいものですね。
【関連記事】
SPONSORED LINK
コメント
古刀型愛用者です。
上段からの片手打ちで、相手の竹刀に少しでも竹刀が触れると流れてしまいます。古刀型にすることで、多少なりとも竹刀の接触を避けることを狙いました。使ってみると、先重のためか、だいぶ片手打ちでも流されにくくなった気がして、その後使い続けています。
上段用に柄も長くしており、かなり特殊な竹刀を使っている自覚はあります。中段の人で類似の竹刀を使っている人を見たことがありません。
ywさん、コメントありがとうございます。
古刀型の竹刀はとても使い辛い印象を持っていましたが、勧められた時に相手の竹刀を弾くというようなことを言われました。そう考えると片手打ちに最適なのですね。勉強になりました。
上段をしたことがないので知らなかったのですが、長い柄の方が良いのですか?こちらも勉強になりました。