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剣道の段位取得!年齢制限があるって本当?


毎年、5月の京都と11月の東京で八段審査が行われます。そして、すぐにインターネット上で合格者の発表が行われます。

凄い!
この前の八段審査、鍋山先生46歳で合格してるやん!

凄いねぇ。けど、そんなに凄いことなの?

多分、最短での合格じゃない?

剣道の段を受けるのに年齢制限とかあるの?

40代で八段に合格されているのを見るとそれだけでも凄いと感じるのですが、46歳は本当に凄いですよね。しかも、今回の八段審査の合格率は0.5%だったそうです。

ところで、うちの娘はまだ1級に合格したばかり。ですから、剣道の段のことに関しては詳しく知りません。というか、私自身も良く知らなかったのですが・・・

昇段審査2

というわけで、今日は
剣道の段位取得と年齢の関係について調べてみました。

調べてみてびっくり!大人になってから剣道を始めた人は段位という点では優遇されているようです。
 

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各段の年齢制限はどうなってるの?

八段審査と言えば、この動画ですね。宮﨑正裕先生の八段二次審査の動画です。正直言って、このレベルになると私のような凡人剣道愛好家には良くわかりませんが、宮崎先生もやはり46歳で八段に合格されていました。

 
さて、八段合格の最短が46歳というのは、実は全日本剣道連盟の称号・段級位審査規則に記されていました。そして、その他の段についての取り決めは次のようになっていました。

称号・段級位審査規則

  1. 初段 一級受有者で、満13歳以上の者
  2. 二段 初段受有後1年以上修業した者
  3. 三段 二段受有後2年以上修業した者
  4. 四段 三段受有後3年以上修業した者
  5. 五段 四段受有後4年以上修業した者
  6. 六段 五段受有後5年以上修業した者
  7. 七段 六段受有後6年以上修業した者
  8. 八段 七段受有後10年以上修業し、かつ、年齢46歳以上の者

 
初段が満13歳以上の者と決められたのは平成24年4月に改正されてからです。それまでは中学2年生以上という取り決めでしたが、世界標準ということで、満13歳以上に改正されたようです。

注意しなければならないのが、初段は審査当日が誕生日でも受審可能です。しかも、翌年の同じ時期の昇段審査の時に日がずれて二段の昇段審査が14歳になる前日だったとしても受審可能です。

ちなみに、私が初段を受けた時代は一級合格してから6か月間以上の修業期間が必要だったのですが、今は一級に合格した翌日にでも受けられることになっています。(審査申し込みが間に合わないとは思いますが。)

step

そして、13歳で初段に合格したとして、その後も順調に昇段していった場合の年齢は次のようになります。

  1. 初段:13歳
  2. 二段:14歳
  3. 三段:16歳
  4. 四段:19歳
  5. 五段:23歳
  6. 六段:28歳
  7. 七段:34歳

 
順調に昇段していったとすると、最短で七段は34歳で合格することができるということになります。凄いですね。

しかし、八段審査は七段合格後10年の修業期間を経て44歳になっても受けられないことになります。「かつ、年齢46歳以上の者」という条件がある為、やはり最短でも46歳ということになりますね。
 
では、逆に遅くから剣道を始めた人や大人になってから剣道を再開した人の場合はどうなるのでしょうか?実は特別な決まり事がありました。
 

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年齢によって段を受けられる特例もある?

剣道の段というのは単純に強いとか弱いということで推し量れるものではありません。若い頃は、

あの先生、僕より明らかに弱いやん。
けど五段。何で???

なんて疑問に思ったこともありましたが、その考えは大間違いなのです。

昇段審査は基本的に同じような年齢の方との立ち会いです。私も県の審査では年齢の少し離れた現役バリバリの選手との立ち会いということも何度もありました。しかし、六段以上の審査に関してはほぼ同じ年齢の人との立ち合いになります。

つまり、同じような経歴の人との対戦ということになりますよね。ですから、同じレベルの相手と立ち会うことで自分がどれだけの技量を発揮できるかということが大事なのです。

同じようなレベルの人との立ち会いの中で相手を引き出して打つ、相手の心を動かすということが重要なのです。

シルバー剣士

動きの速い若い人が同じ段の60代の人にいくら打ち込んでも意味がありません。段位と年齢というのは非常に難しい関わりがあるということですね。
 
そして、その点を踏まえて、実は特別な事由がある場合には修行期間に関係なく昇段審査を受けることができることになっています。但し、地方代表団体の長が認めた場合のみですが。

その規定についても全日本剣道連盟の『称号・段級位審査規則』の中で「二段から五段までの受審を希望し、次の年齢に達した者」と記されていました。

受審段位 年齢
二段 35歳
三段 40歳
四段 45歳
五段 50歳

つまり、通常なら初段を取得してから1年間の修行期間が経過しなければ二段を受けることができません。しかし、35歳以上であれば初段に合格した次の昇段審査で二段を受けることが可能という風に受け取れる文書ですが、実際はそんなに単純なことではないようです。

コメントにて情報提供を頂きましたので、加筆しました。

『地方代表団体の長が認めた場合』という条件は、全剣連によってある程度決められているようです。そして、受けられるケースというのは特別な事由がある場合、つまりかなり稀なケースなので、
『50歳を過ぎて剣道を始めた人なら初段に合格して翌年には五段まで駆け上る』
ということは不可能なようです。
 
また、この話とは逆に年齢が若くても次の段を受けるまでの修行年限を短縮できる場合もありましたのでその点について見ていきましょう。
 

優秀な人の修業年限が短縮される?

私のような下手くそ剣道愛好家には全く関係の無い話ですが・・・

大きな大会などで優秀な成績を収めた選手は修行期間が短縮されるという取り決めがありました。噂では聞いたことがありましたが、これについても全日本剣道連盟の『称号・段級位審査規則』の中に記されていました。

受審段位 修業年限
初段 一級受有者
二段 初段受有後3か月
三段 二段受有後1年
四段 三段受有後2年
五段 四段受有後3年

 
特に優秀な成績を収めた場合ということなので、全国大会で上位入賞などの好成績でなければならないと思いますが、はっきりとしたことはわかりません。

トロフィー

これについても各地方団体での取り決めがあると思いますので、我こそはという方は是非、地域の剣道連盟の方に問い合わせてみてください。
 

まとめ

今日は剣道の段と年齢ということについて調べてみましたがいかがでしたか?意外と知らないことがあって驚きましたね。

では、もう一度記事を振り返ってみたいと思います。
 
初段を受審できるのは満13歳になり、1級を合格している人です。そして、通常は初段なら1年、2段なら2年・・・という風に段位分の年数の修行期間が経過してから次の段を受けることが可能になります。

但し、八段の場合のみ、七段合格してから10年間の修行期間が必要となり、更に46歳以上という条件もあります。

over46

ですから、七段を最短で受けるには34歳、八段を最短で受けるには46歳ということになりますね。私のような下手くそ剣士には全く関係の無い話なのですが。(笑)

そして、二段から五段までの審査に関してはある年齢に達していれば修行期間が必要無いということもわかりましたね。正直、驚きましたがこの制度は遅剣、リバ剣の方々はどんどん利用すべきだと思います。

更に、優秀な成績を収めている人の場合は年齢に関係なく修行期間が短縮されるという取り決めもあります。ですから全国大会で優秀な成績を残した場合などは地方の剣道連盟に問い合わせてみると良いでしょう。
 
 
ちなみに、私が次に昇段審査を受けるとすれば七段です。私は特別優秀な人材ということもありませんので、七段を受けるには6年の修行期間が必要となります。

つまり、今から4年後には受けることができるのですが・・・

6年っていうと長いように感じますが、意外と短いですね。周りの人達を見ていても、

えっ!?
○▲先生、もう受けられるんですか?

っていう話をよくしている印象です。

修行期間が過ぎるのはあっという間です。ですから、常に審査を意識した厳しい稽古をしたいものですね。なかなか難しいですが・・・
 
他にも昇級審査・昇段審査関連の記事を書いていますので、是非ご覧ください。
 ⇒ *審査関連記事一覧

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剣道中毒

コメント

  1. 菅沼 学 より:

    私は、大学時代に剣道をやっていて、そこからやめてしまいました。
    それで、現在また老体にムチ打って剣道を始めました。www
    現在51歳です。

    実は私現在、海外でしごとをしてまして、こちらで剣道を再開しました。
    来年初段の(笑)審査を受けようとおもってます。

    • 野川 より:

      菅沼様
      コメントありがとうございます。
      海外での剣道再開というと色々な障壁がありそうですが、日本では味わえない経験ができるでしょうし、とても羨ましいですね。
      また、50歳以上は修行年数が不要のようですので、一気に5段まで行けるように頑張ってください。詳しいことはわかりませんが。

      • 菅沼 学 より:

        野川師匠(師匠と呼ばせていただければ幸いです)

        小学校3年から剣道をはじめ、母親には、最低でも初段とるまではやるんだって言ってたのに、
        結局中学校の時1級をとって以降、大学まで剣道を続けたけど、昇段試験は一度も受けず(情けないです)、今になってこっちで、日本人を中心としたメンバーが剣道同好会を作って週一度稽古をしているのを聞きつけ、年寄の冷や水と思いながらも、初めて見ました。

        夏の初めに初めて、2回目の練習でやっちゃいました。肉離れ(笑)
        しかしながら、現在は衰えた足と体力と相談しながら、稽古を続けております。
        もちろんこちらで剣道をされてる日本人の方々は、私より年下ですが、全員有段者で、6段の型もお見えになります。つまりメンバー全員が私の師匠です。

        今では、同好会の週一回の練習と、地元の大学の剣道部の稽古に1回と週2回の稽古をしております。始めたばかりの時の稽古では、すぐに息が切れてましたが、徐々に息が切れるまでの時間が長くなってきました。 ちなみに私が、仕事をしている国は中国です。(FBを見ていただければわら刈ります) 中国も最近では、日本の剣道が静かなブームになっていて、この人は強いって思う人も増えてます。 昇段試験も確か5段くらいまでは、こっちで受験できるそうなので、とりあえず行けるとこまで(3段か4段かな?) 行ってみようと思ってます。

        • 野川 より:

          師匠だなんて・・・やめてください。そんな立派な人間ではありませんので。

          > 最低でも初段とるまではやるんだ
          また再開できたということは、約束は果たせそうですね。
          頑張ってください。

          FB拝見しました。
          友達申請もありがとうございます。
          本当に最近再開されたんですね。無理せずぼちぼち頑張ってください。体が一番大事ですので。

  2. 匿名剣士 より:

    情報提供です。
    5段までの修業年数が関係ないとの記事ですが
    これは全剣連で各都道府県にその事由が通達されており、例えば牧師などをやっていて日曜日の審査を受けることができなかった、海外赴任で受けることができなかったなどの場合に限るそうです。
    従って、50歳で4段をとって翌年5段に挑戦できるという可能性はないとのことでした。
    出所:東京都、神奈川剣道連盟 

    • 野川 より:

      匿名剣士様

      情報提供ありがとうございました。
      その事由の詳細はわかりませんが、かなり稀なケースということですね。
      しかし、イマイチわかりません・・・
      イマイチわかっていないのですが、間違った記事内容については修正させて頂きたいと思います。

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