中学や高校の部活動で剣道を始めるという人も多いのではないでしょうか。また、中学・高校に進学と同時に剣道の道具一式を買い換えるという方も多いようです。私の周りにもそういった方が居られ、ちょくちょく相談されることがあります。
先日、高校進学と同時にもう一式欲しいということでMさんから相談を受けました。
とっても贅沢だとは思いますが、今は剣道の道具も私が学生の頃よりはかなり安く手に入りますし、そういう考えもアリかもしれません。というわけで、今日は
剣道の道具一式揃えるといくらくらい掛かる?
というテーマを取り上げてみたいと思います。剣道部はお金が掛かるというイメージがありますが、以前に比べると道具一式も格安で購入できるようになりました。しかし、予備知識無しで武道具屋さんに「〇〇万円!!」と言われても納得できないと思いますので、そうなる前に勉強しておきましょう。
剣道をするにあたり、必要な費用については以前別の記事で書きましたので、併せてこちらも参考にしてください。
では、具体的に見ていきましょう。
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剣道の道具は値段が色々!どのくらいが妥当?
剣道の道具って種類が本当に多くて何を選んだら良いのかわかりませんよね?例えばこちらの動画の商品。3mm刺しの防具一式の紹介をされています。
楽天市場で見てみると、この防具一式の価格が、約7万円のようでした。動画は少し古いものですが、現在も販売されている売れ筋商品のようです。商品の詳細はこちらのページをご覧ください。
しかし、今まで自分で購入されたことのない方、自分で何種類かの道具を使用したことのない方というのは、
って言われてもさっぱりわかりませんよね?確かに良い商品だと思いますので、売れ筋商品というのも納得です。私が今、稽古用に購入するならこの価格帯の道具一式でも納得して使用できるでしょう。でも、やっぱりちょっと高くないですか?私が学生時代(30年前)なら、恐らく15~20万円くらいしていた商品だと思いますので、そう考えると破格です。
しかし、現代のような色々な商品が溢れている時代なら、もう少し選択肢があると思います。特に、中高生の稽古用に使用するということなら、もう少し安い価格帯の道具一式を個人的にはお勧めします。
ちなみに、私の審査・試合用の道具は一分刺し(手刺し)で、価格は一式で33万円でした。(約15年前に購入)しかし、稽古用に使用している道具はそれぞれバラバラで
- 面 :1万8千円(機械刺し3mm)
- 甲手:6千円(機械刺し5mm)
- 垂 :5千円(機械刺し5mm)
という、かなり安い商品ばかり。胴についてはちょっと拘りの生地胴を使用していますが、特に甲手と垂なんかは本当に安い物です。ちょっと垂については安物っぽく見えてしまうのですが、中高生が使用するなら全く違和感無く使用できるでしょう。ですから、個人的な意見ですが、そんなに高い道具を購入する必要はないと思います。
そうは言っても、何がどう違うのかというのがわかりませんよね。では、その辺りについて簡単に解説してみたいと思います。
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剣道の道具!一式の価格がどうしてこんなに違うの?
剣道の道具を購入しようと思ってカタログやネットの通販サイトを見ると、まず目に入るのが『〇〇mm刺し』という文字ではないでしょうか。一般によく目にするのが、6mm~3mmまで1mm刻みという感じですね。これって剣道をしていないお父さん、お母さんには全く分からない不親切な表記方法だと思いませんか?
これは、簡単に言うと、ミシンの針を刺すときの幅の寸法です。ミリ表記されているのが機械刺し、2分、1.2分、1.5分、1分等の表記が手刺しになります。(ちなみに、1分というのは1寸の10分の1なので、3.03mmということになります。)
つまり、数値が大きくなるほど糸の刺し目が粗く、小さくなるほど刺し目が細かくなります。
では、刺し目と道具一式の価格の関係はどうでしょうか?
剣道に使用する道具については刺し目が細かいほど、見た目が格好良くなりますので、審査用や試合用には刺し目の小さな物を使用される方が多いですね。私が審査・試合用に使用している物も1分刺しなので小さいものです。しかし、目が細かいということは、それだけ手間も掛かりますので価格は高くなります。
反対に、刺し目が粗い物はどうかと言うと、先程と反対。価格は安くなりますが、どうしても見た目は格好悪くなります。しかし、見た目が格好悪いと言っても、凄い利点があるのです。それは、耐衝撃性。刺し目が大きければ良いというものでもないのですが、稽古用に最適とされているのが5~6mmの刺し目です。手刺し防具なら2分刺しや2.5分刺しですね。
ですから、中高生が使用するのに最適な道具一式は、見た目の格好良さと耐衝撃性、更に商品の価格のバランスを考えて4~5mmの機械刺し防具がお勧めではないでしょうか。これは個人的な意見なので、武道具店の方などはまた違った意見かもしれませんので、疑問に思われた方は直接購入されるお店に問い合わせしてみてください。
一般的な道具一式の価格はこんな感じです。
- 5mm刺し・・・3万円台後半~5万円
- 4mm刺し・・・5万円台後半~7万円
これはほんの一例ですので、刺し目が同じでも飾りや胴の種類や胸の部分の違いなどによっても価格は違いますので注意してください。しかし、新学期などには他にも必要な物が沢山あるので、なかなか費用が捻出できないという場合には中古防具を購入するという方法もあります。
中古防具の購入も視野に入れてみよう!
今までは新品の防具しか考えていませんでしたが、実は世の中には中古防具を販売しているところもあります。防具の中古というと、ちょっと抵抗があるかもしれません。しかし、中には中古とは思えないような綺麗な防具もあるので、一度チェックしてみては如何でしょうか。
例えば中学校の部活動で剣道を始めたけれど、すぐに辞めてしまったというような場合もありますよね。そんな場合は折角買った高い防具をそのまま置いておくのも邪魔になる・・・ということで売りに出されることも多いようです。
中古防具に関しては、こちらの記事に詳しく書きましたので参考にしてください。
さて、これで何とか防具を揃えることができたとしましょう。しかし、これだけでは剣道はできません。他に必要な道具についても見ていきましょう。
防具以外に必要な剣道の道具はこちら!
剣道をしようと思ったら、防具だけではできません。それ以外に必要な主なものは以下の通りです。
- 竹刀:1200円~
- 剣道着:6000円~
- 名札(垂ネーム):1000円~3500円
- 防具袋:5000円前後
- 竹刀袋:3000円~
我が家の娘が中学に入学して、一番驚いたのが剣道着の価格でした。私が普段の稽古で使用している剣道着はこれまた上下で7000円程度の安物なのですが、実は娘の剣道着は上だけ(袴無し)で7000円以上だったのです。そんなに高い商品ではないはずなのですが、
ってなってしまいました。しかし、どうしてそんなに高く付いたのでしょうか?
答えは簡単!!刺繍です。肩のところの所属の刺繍。【滋賀 〇〇中】と大きく書かれた刺繍ですね。実は、この大きな刺繍、1文字800円くらいというのが相場のようで、5文字書けばそれだけで4000円もするんですね。今まで自分で刺しゅう入りの剣道着を購入したことがなかったのでかなり驚きました。
小さな文字に関しては800円よりも安いかもしれませんが、それでもそこそこの値段になってしまうのが現状。ですから、道具一式を購入するときに注意しなければならないのは、剣道着が意外と高いということかもしれません。
また、竹刀袋なども学校で揃えているところも多いので、結構大きな出費となるでしょう。稽古着や竹刀は予備も必要となるので、必要な道具一式の価格を合計すると、防具以外に2万円~3万円は必要となります。
つまり、防具が5万円なら道具一式は7万円~8万円、防具が6万円なら8万円~9万円ということですね。何だかんだで10万円近く必要となることになります。まとめて購入すると結構な出費になるので、親としては痛いですね。
まとめ
今日は剣道に必要な道具一式の価格について考えてみました。私個人的には一式で購入することがなく、破損した甲手や面などを順に購入しているので、お小遣いをやりくりして購入していたのですが、こうやって一式をまとめて購入しようと考えた場合は意外と掛かるのでびっくりですね。
では、もう一度記事を振り返ってみましょう。
中高生にお勧めの剣道具は、見た目の格好良さと耐衝撃性と価格のバランスから機械刺しの4mm~5mm刺しがお勧めだと思います。その価格は下の通りでした。
- 5mm刺し・・・3万円台後半~5万円
- 4mm刺し・・・5万円台後半~7万円
また、防具を購入する場合には中古防具を探すという方法もありますので、新しい防具を購入することに抵抗がある場合には安い中古防具も検討してみては如何でしょうか。
そして、防具以外で必要な道具はこちら。
- 竹刀:1200円~
- 剣道着:6000円~
- 名札(垂ネーム):1000円~3500円
- 防具袋:5000円前後
- 竹刀袋:3000円~
合計すると、剣道を始めるのに必要な道具一式の価格は7万円~9万円。その他の小物も購入することを考えると、約10万円の出費となるでしょう。入学時期というのは凄くお金の掛かる時期なので、その直後に10万円の出費ってかなり痛いですが、どうすることもできません。
しかし、どうしてもそう言った費用が捻出できない場合は、以下の方法も検討してみましょう。
- 学校にある防具を借りて使用する
- 先輩から防具を譲ってもらう
実は、私も中学校の部活動で剣道を始めましたが、防具一式に関しては学校にあった剣道部の備品(ボロボロ)を使用することができたので、中学生の時に購入することはありませんでした。現在は貸し出しの防具のある学校の方が少ないかもしれませんので、その辺りは顧問の先生に確認してみましょう。
また、顧問の先生や地域で剣道をしている人を頼ると、使わなくなった道具というのは結構出てくるものです。今はネット社会。SNSなんかで呼び掛けてみたらすぐに見つかる可能性も高いでしょう。
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