最近、ちょくちょくメールを頂くようになりました。有り難いことです。そんな中に、高校生のM君という方から質問のメールが届いたので紹介したいと思います。
それよりも今度、剣道のテストがあるのですが、何か対策を教えてください。
数年前から中学校の体育の授業でも武道が必修になり、剣道を取り入れている学校も多いようです。それ以前から高校では体育の授業で剣道を取り入れている学校も多いですよね。
実は私が通っていた学校でも体育の授業で武道がありました。しかも1年間も。柔道と剣道の選択制だったので、私は勿論剣道を選択したのですが、張り切って稽古していたら同級生の女の子を泣かせてしまい今でもトラウマです。(苦笑)
さて、今回M君の学校では剣道のテストがあるということで相談を受けたわけですが、思い返せば私も高校時代の剣道の授業では筆記試験と実技試験を受けた記憶があります。ですから、今日は・・・
学校体育の剣道におけるテストの傾向と対策!
というテーマで記事を書いてみたいと思います。体育で剣道のテストがあるという中高生のあなたに少しでも参考になれば良いですが・・・
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剣道の筆記テストと実技テストはどんな内容?
まず、体育の剣道授業ってどんなことをやるのでしょうか?参考になる動画がありましたので、見てみましょう。動画に出演しているのはどうやら国士館高校の生徒のようですね。
一般的に中学・高校の体育で行われる剣道の授業が短期間の場合は座学の後、基本的な素振り程度で終わってしまうようです。防具を着用しての稽古までは進むことができないというのが現状でしょう。
しかし、武道が必修になる前から体育の授業に剣道を取り入れている高校などの場合は防具を着用し、切り返し、基本稽古、そして最終的には試合まで行うというところもあるようです。
私の通っていた学校でも、最終的には生徒同士の地稽古をしていました。
さて、実際に体育の授業でのテストというとどのような内容でしょうか。私がテストを行うと考えて、実技テストと筆記テストの内容を考えてみました。
- 防具の着装
- 面打ち
- 切り返し
- 剣道を学んで思ったこと
- 残心とは何か
- 間合いについて
- 竹刀の各部名称
- 木刀の各部名称
- 足さばきの種類と方法
- 切り返しの方法
- 有効打突とは何か
- 礼法について
こんな感じではないかと思います。筆記テストについては予想が難しいので複数挙げてしまいました。それでは、実技テストと筆記テストの予想内容について具体的に見ていきたいと思います。
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実技テストは恥ずかしがらずに声を出せ!
まず、剣道の実技テストで高得点が欲しいのならば大きな声を出すことです。剣道で最も大事なことは気迫です。つまり、大きな声を出すことで相手だけではなく周りの人にも気迫が伝わることになるでしょう。
そんな場合はしかたがありませんが、気迫が感じられれば基本の動作が多少できていなくてもカバーできるでしょう。剣道ってそんなものです。(笑)
それでは、具体的にそれぞれの項目について説明したいと思います。
防具の着装
まずは防具の着装ができなければなりません。戦場で闘う前の武士は身なりが大切なのです。自分の身を守る防具が正しく着装できなければ斬り合いもできませんよね。
しかし、体育の授業で剣道をする場合、剣道着・袴は着用せず、体操服に直接防具を着用することが殆どではないでしょうか。ですから、着装を見るということは、剣道着・袴以外。そうすると、難しいのは胴の着け方と面の着け方ということになりますね。
実際にある高校の体育の授業中に行われた剣道の実技テストでは面の着装というのがあったそうですので、正しい着装についてもう一度復習しておきましょう。
具体的な着装方法については、こちらの記事を参考にしてください。
※剣道の面!正しい付け方はコチラ!!
※剣道の胴、付け方を教えて!
ポイントとしては、
- 面紐がねじれない
- 面紐の長さを揃える
という2点です。緩いかどうかというのは本人しかわからないので、多少縛り方が緩くても問題ないでしょう。
では、次からは本格的な実技ということに触れていきたいと思います。
面打ち
小学生の昇級審査の審査内容を見てみると、私の所属している団体では6級あたりが
- 面打ち
- 小手打ち
- 小手面打ち
という無いようになっています。
その中でもやはり面打ちが最も基本の打ちになりますし、基本が出来ているかどうかという判断をするには面打ちだけを見れば十分ではないでしょうか。
では、そんな面打ちでテストとして高得点を取るにはどうすれば良いでしょう?やはり前述しましたように気迫は大事です。まずは気迫(声)ですね。そして、次に挙げるポイントが重要です。
- 大きく振りかぶる
- 真っ直ぐに打つ
- 打突と踏み込みを合わせる
- 竹刀の打突部で打突部位を打つ
色々考えると難しいですが、焦らずに大きく打つことが大事ですね。面打ちに関してはこちらの記事も参考にご覧ください。
※剣道の面打ち!色んな種類の打ち方を体得して勝つ!!
次に、面打ちより少し難しい切り返しについて見ていきましょう。
切り返し
切り返しには剣道に必要な要素が全て詰まっていると言われています。昔の先生方の話を聞くと、
ということらしいです。それくらい切り返しと言うのは重要なのですね。
では、まず切り返しの手順から見ていきましょう。
- 正面を打つ(体当たり)
- 左右面を打つ(前進に4本、後退5本)
- 正面を打つ(体当たり)
- 左右面を打つ(前進に4本、後退5本)
- 正面を打つ(打ち抜ける)
切り返しも前述の面打ちと同様に気迫と大きく打つということが大前提となりますが、更に重要なポイントは下の通りです。
- 刃筋正しく打つ
- 呼吸に注意する
切り返しは斜めの面を打つので、慣れない内は刃筋を正しく打つということが難しいですね。竹刀で打っていても解り難いので、竹刀ではなく刀をイメージすると解り易いと思います。刃の向きの打つ方向を同じにしなければ切れません。その点を考えながらやってみると良いでしょう。
また、呼吸についても重要ですが、体育の授業で剣道を習っている場合にはそこまで求めなくても良いでしょう。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
※剣道における切り返しの注意点!初段・二段はこれで合格!!
では、次に筆記テストについて考えてみたいと思います。
筆記テストは講義の内容を思い出せ!
筆記テストと言っても、体育の授業ですから、剣道関係の難しいことは問われないのではないかと思います。私が学生の時に受けた筆記テストでは、
- 剣道の歴史について
- 竹刀の各部名称
という問題が穴埋め形式で出題されたように記憶しています。
剣道の授業を受けるにあたり、実技に入る前に1時間の講義があったのですが、その時に先生が話された内容そのままでした。つまり、講義で学んだことが筆記テストに出題されるということです。
当然と言えば当然ですよね。ですから、何も聞いたことの無いような用語について新たに調べたり、覚えたりという必要はないのではないでしょう。あくまでも予想ですが。
そして、剣道の昇段審査の筆記テストにも良く出題されるのが
- 剣道を学んで思ったこと
というような、感想文のような問題です。これについては自分の思うままに書けば良いので特に説明はしません。
一つだけアドバイスをするなら、あまりネガティブなこばかりを書かないように注意しましょう。ネガティブなことを書いてはいけないというわけではありませんが、授業として
- メリット
- デメリット
があると思うので、その点について考えたことなどを書くと良いでしょう。
では、一つずつ説明しようと考えましたが、つまらないので穴埋め問題にしましょう。最後に答えがありますので、点数を付けてみましょう。
筆記問題
次の文章の(1)~(20)に適切な言葉を入れなさい。
問1
( 1 )とは技を決めた後も心身ともに油断をしないことである。
問2
間合とは、自分と相手との距離(空間的)である。
・「( 2 )の間合」とは剣道の基本の間合で、1歩踏み込めば相手を打突できる距離であり、1歩退がれば相手の攻撃をかわすことのできる距離である
・「( 3 )い間合」とは、相手との距離が( 2 )より遠い間合で、相手が打ち込んできてもとどかないが自分の攻撃もとどかない距離で、試合などで知らない相手の動きを見る場合などに用いられる。
。「( 4 )い間合」とは、相手との距離が( 2 )より近い間合で、相手の打ちが容易にとどくかわりに相手の攻撃もとどく距離である。
問3
剣道で使用する足さばきには、「歩み足」「( 5 )」「開き足」「継ぎ足」の4種類があり、その中でも小さくそして素早く動くときには( 5 )が有効とされる。また、現代剣道ではこの足さばきが最も使われてます。
問4
切り返しは中段の構えから( 2 )の間合いに進み、大きく振りかぶり右足を踏み込むと同時に正面を打ち、前進しながら( 6 )本、 後退しながら( 7 )本左右面を打ち、さらに後退し間合いを取る。これを1回とし2回繰り返す。最後に正面を打ち相手の向う側に抜け、振り向いて( 1 )を示す。
問5
有効打突とは充実した気勢、適正な姿勢をもって、竹刀の( 8 )で( 9 )を刃筋正しく打突し、( 1 )あるものとする。
問6
立礼には二通りの作法があるが、いずれも真心をこめ、節度をもって折り目正しく行うようにする。上体を約( 10 )度前傾して行う礼は、神前や上座、上席に対する礼法である。
上体を約( 11 )度前傾し、相手に注目して行う目礼は、試合や稽古の際の互いの礼法である。
問7
竹刀の各部名称を答えよ。
問8
木刀の各部名称を答えよ。
(2)一足一刀
(3)遠、(4)近
(5)送り足
(6)4、(7)5
(8)打突部、(9)打突部位
(10)30、(11)15
(12)柄(または柄革)、(13)鍔(つば)
(14)中結、(15)先革、(16)弦(つる)
(17)峯(みね)、(18)鎬(しのぎ)
(19)切先(きっさき)、(20)刃
まとめ
今日は体育の授業における剣道のテストについて考えてみました。我々のように日々剣道に関わっている者からすれば当たり前のことでも、日頃剣道に携わっていない人から見れば当たり前ではありません。
私は体育の先生ではありませんので、どのような評価をされるのかはわかりませんが、剣道というのはスピードや距離を競うものではないので、私のように運動神経が悪い人でもある程度はできるものです。
ですから、先生の話をしっかり聞いて一生懸命に取り組めば必ず良い結果が出ることでしょう。
では、もう一度おさらいしておきましょう。
体育の剣道で実技テストがあるとすれば、私なら下のような課題で点数を付けるでしょう。
- 防具の着装
- 面打ち
- 切り返し
場合によっては試合をして順位を出したりということもあるかもしれませんが、体育の授業としての剣道と考えた場合、順位によって点数が決まることはないと思います。
剣道の楽しみを知って貰うという点では、試合をするのが一番かもしれませんが、試合の勝敗よりもその時の打突が基本に忠実にできているか否かというところがポイントでしょう。
そして、筆記テストについては、講義で習ったことを復習することをおすすめしますが、竹刀の各部名称くらいは言えるようにしておくのが良いでしょうね。
もし、あなたの学校で剣道のテストがあったら、
と、教えて頂けるとありがたいです。
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