全日本剣道選手権大会と同じく、一度は会場で見てみたいと思っている大会があります。それが、全日本女子剣道選手権大会。今年で第57回の大会は2018年9月23日にホワイトリング 長野市真島総合スポーツアリーナで開催されました。
ず~っとYouTubeを見ているのも凄く疲れますし、全ての試合を見るわけにもいきませんよね。何なら、一本集とかの方が気持ちよく見ていられるかもしれません。
というわけで、今日は
第57回全日本女子剣道選手権大会の結果
ということで、感想などを交えてを書いてみたいと思います。試合に関して書くのは実は初めてなので、あんまり面白くない記事になってしまいそうな予感がしますが、心優しいあなたはきっと最後まで読んでくださることでしょう。
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第57回全日本女子剣道選手権大会の結果
第57回全日本女子剣道選手権大会は以下のような結果でした。
- 優勝:高橋萌子(神奈川県)
- 2位:佐藤みのり(福島県)
- 3位:松本智香(福岡県)
大西ななみ(福井県) - 優秀選手
渡邊タイ(熊本県)
文違智子(千葉県)
山本真理子(大阪府)
竹村奈緒美(岐阜県)
阿部美洸(東京都)
竹中美帆(茨城県)
全日本剣道連盟のサイトに3回戦から決勝戦までの一本集が掲載されていたので、見てみましょう。
やっぱり一本集は見ごたえがありますよね。下に選手の顔写真が出るのもちょっとうれしいです。ここには掲載していませんが、全日本剣道連盟の公式サイトには1、2回戦の一本集も掲載されていますので、是非ご覧ください。
では、準決勝の2試合、そして決勝戦の結果を見ていきましょう。
準決勝 松本智香(福岡) × 高橋萌子(神奈川)
準決勝第1試合の結果はこちら。
松本智香(福岡) | ― | ド | 高橋萌子(神奈川) |
試合は序盤にお互いに惜しい打突が何本かありましたが、何れも有効打突にはなりませんでした。終始松本選手が間合いを詰める、そして高橋選手がそれを嫌って下がるという展開が多いように見えました。
しかし、高橋選手は間合いを切りながらも自分に有利な間合いを作ることに長けているようで、ここぞというところで一気に攻め、そして打突に繋げるという攻撃が多く見られました。
試合はそのまま有効打の無いまま延長戦に突入。
高橋選手が胴を打ち、そのまま転倒し、足を負傷して一時試合が中断します。様子を見ていると、転倒したときに左足が攣ったような感じに見えました。
試合再開。最終的に高橋選手が鍔迫り合いから思い切った引き胴。これが決定打となりました。
準決勝 佐藤みのり(福島) × 大西ななみ(福井)
準決勝第2試合の結果はこちら。
佐藤みのり(福島) | メ・メ | ― | 大西ななみ(福井) |
試合開始5分を経過した頃、佐藤選手の見事な引き面が決まります。それまでにも佐藤選手の引き面が当たっていたのですが、打ち切れず、当たっているだけという印象でした。しかし、有効打突となった引き面は思い切って打った良い打突だったと思います。
試合再開からすぐ、大西選手が面に出たところを佐藤選手が上手く機会を捉えて出小手。残念ながら、旗は1本しか上がりませんでした。
後の無い大西選手も果敢に攻めますが、なかなか機会を捉えきれません。そして、またまた佐藤選手が惜しい引き面を。これも旗は1本上がったようですが、有効打突とはなりません。
後半で大西選手の惜しい打突もありましたが、有効打突には届かず。特に、試合終了1分前に放った小手擦り上げ(返し?)面は非常に惜しい打突だったと思います。
そして、試合時間もあとわずかというところで、佐藤選手が面を決めて試合終了となりました。結果的に大西選手は敗退ということになりましたが、実に惜しい試合内容だったと思います。
では、引き続き決勝戦を見てみましょう。
決勝戦:高橋萌子(神奈川県) VS 佐藤みのり(福島県)
全日本剣道連盟の動画を掲載しました。ちょっと長いのですが、じっくり見てみましょう。
序盤から佐藤選手が攻める
序盤は佐藤選手が勇猛果敢に攻め続けている印象を受けました。対する高橋選手は様子を伺っているようで、自分からは打突を出すことは殆どありません。序盤の見所は動画開始から3分20秒付近の佐藤選手の面。残念ながら高橋選手は完全に見切っているという印象でしたが、個人的には良い打突だと思いました。
その後も佐藤選手が攻め、高橋選手が守るという展開が続きます。高橋選手が攻め始めたのが4分を過ぎた辺りから。しかし、なかなか攻め崩せずに打つことができません。
4分50秒を過ぎた頃、佐藤選手が面、そして高橋選手がその面を返して胴に斬る場面がありましたが、審判の旗は上がらず。私が審判なら上げているかもしれませんが、主審の審判がピクッと動いたのみ。有効打突とは認められませんでした。
試合はその後も佐藤選手が間合いを詰め、高橋選手が下がるという展開が多いものの、徐々に高橋選手の打突回数が増えてきます。逆に、佐藤選手は間合いを詰めてはいるものの、攻めきれず、なかなか自分から打突が出せないように見えます。
試合開始から7分が経過しても試合は膠着状態。そして、鍔迫り合いで膠着かと思った瞬間、高橋選手が思い切った引き面を放ちますが、審判の旗は上がらず。動画では打突部位を捉えたのか否かまで確認することができませんが、佐藤選手は少し焦っているように見えるところから、かなり惜しかったのではないでしょうか。
その後も同じような展開で佐藤選手が攻め続け、7分50秒を過ぎた辺りで手元が浮いたところに小手を打ちますが、決め切れず。惜しい打突でした。
試合は延長戦に突入。
延長戦も同じような試合展開が続くものの・・・
延長戦に入ってからも基本的に同じような展開。お互いに打突を出す場面はあるものの、なかなか打突部位を捉えることができません。しかし、延長戦に入ってからは高橋選手の思い切った打突が目立つようになってきます。
しかし、基本的には佐藤選手が間合いを詰めて攻め、高橋選手が下がるという状態は変わらず。試合開始から22分が経過し、佐藤選手が思い切った面を放つものの、そのまま場外に出てしまい、反則となります。
最後は高橋選手の引き面が決まって終了。一瞬の隙を突いた素早い打突でした。
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優勝した高橋萌子選手ってどんな人?
折角なので、優勝した高橋萌子選手ってどんな人なのかちょっとだけ調べてみました。YouTubeに高校時代の映像がありましたので、ご覧ください。
高橋萌子選手の経歴は
- 燕中学:全中団体優勝・個人2位
- 守谷高校:インターハイ団体・個人優勝
- 法政大学:率いて団体・個人優勝
ということです。常に第一線で結果を残してきた選手です。凄いですね。動画のインタビューでは、将来の夢を高校の先生と話しておられましたが、残念ながら(?)警察官という道を選ばれたようです。
まとめ
今日は、先日開催された第57回全日本女子剣道選手権大会の結果について紹介してみました。最終的に優勝された高橋選手は2連覇ということで、本当に凄いですね。しかし、敗退された他の選手方も非常に惜しい試合内容だったと思います。
決勝戦に関しては、終始攻め続けた佐藤選手、そしてそれに応戦した高橋選手。本当に勝負は一瞬で決まるというのが強く印象に残った試合だったのではないでしょうか。常に間合いを詰めて攻めていたのは佐藤選手に見えましたが、最終的に勝利を手にしたのは高橋選手でした。
高橋選手は本当に自分の間合いを作るのが得意な選手なのではないでしょうか。逆に、対戦する選手は自分の得意な間合いがなかなか作り出せずにやりにくいかもしれませんね。
優勝された高橋萌子選手、本当におめでとうございました。来年はきっと3連覇!!そんな簡単なものではないと思いますが、楽しみにしています。
ちなみに、全日本女子剣道選手権大会で5回優勝している村山千夏選手も新潟出身なのですね。新潟女子凄いです。
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